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あのさあ

作者: 山田マイク
掲載日:2024/09/07


 あのさあ。


 さすがにそれはないでしょ。

 それは嘘だよ。

 バレバレだよ。

 だってそれ、はあ、あり得ないもん。

 あり得なさすぎるもん。

 いやね。

 分かるわよ。 

 アナタの言い分は分かる。

 俺は本当のことを言ってるだけ。

 合理的に正しいことを、事実を事実として提示してるだけ。

 そう言いたいんでしょ?

 けどね。

 私はアナタと違って感情が豊かなの。

 ちょっとしたことで傷つくし、ちょっとしたことでイライラしちゃうの。

 女の子なの。

 乙女なのよ。

 アナタみたいにただ物事を機械的に解決して、はいそれで終わりってわけにはいかないわけ。

 ていうかさ。

 ぶっちゃけさ。

 私、ぶっちゃけ、アナタのこと、疑ってるんだけど。

 ときどき嘘吐いてるんじゃないかって、怪しんでるんだけど。

 いや、もちろん、基本的には信じてるわよ?

 そんなわけない。

 アナタが嘘なんて吐くわけない。

 そう信じてる。

 ……けどね。

 さすがに今のは無いわ。

 それはさすがにおかしい。

 おかしすぎるもん。

 明らかに変だもん。

 そんなわけないもん。

 あのね。

 私ね。

 私だってね。

 そんな馬鹿じゃないから。

 そんなにお人好しじゃないから。

 アナタが嘘吐いてたら気付くこともあるから。

 ああいいから。

 そういうのいいから。

 そういうのいらないから。

 そういう正論(マジレス)を振り翳すのやめて。

 分かってるから。

 アナタの方が正論だって、そんなことは頭では分かってるから。

 けどね。

 これはね。

 そういう問題じゃないの。

 私はね。

 正直に言ってくれたら、それでいいの。

 それで許してあげる。

 だから白状して。

 嘘吐いてましたって。

 本当は。

 真実は。

 事実は、違うんですって。

 そう正直に言ってくれたらそれで許してあげる。

 だから本当のことを言って。

 お願いだからそう言って。

 言ってくれなきゃ私、報われない。

 めちゃくちゃ頑張ってる私が可哀想。

 そうでしょ?

 私、すごい頑張ってるもん。

 毎日毎日会社で上司にドヤされてさ。

 女友達に自慢されてさ。

 親には結婚はどうだ子供はどうだと急かされてさ。

 そんなストレスばっかなのに、アナタのためにめちゃくちゃ努力してるの。

 その仕打ちがこれ?

 アナタの答えがこれなわけ?

 そんなわけないでしょ。

 私がどれだけ我慢してると思ってんの。

 いい加減にして。

 大概にして。

 いい?

 次が最後よ。

 私、警告したわよ。

 本当のことを言うのよ。

 本当の数字を出すのよ。

 今度ふざけた数字を出したら蹴っ飛ばすから。

 電池抜きだして窓から放り投げるから。

 分かったわね?

 正真正銘、最後のチャンスだからね?


 私はそう言うと。

 もう一度、恐る恐る体重計に乗った。



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― 新着の感想 ―
 AI搭載の体重計の販売に期待。
……リアリティが重い (^_^;)
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