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第15話 『脳と恋を鍛える大人のトレーニング』

 ふゆ姉の部屋でゲームをする。今回は『脳と恋を鍛える大人のトレーニング』という◯北大学の教授監修のゲームだ。略称は「脳恋」や、「脳トレ」。




 子供から大人まで幅広くできるゲーム試験形式で、結果によっては3Dポリゴンの教授に煽られるゲームだ。




 ふゆ姉が




「じゃじーん。このゲームの新機能で男女の試験の結果内容で二人のラブラブ度を図るモードもあるんだよ」




「へー面白そう」




 最近のゲームは色々あるな。




「その話は聞かせてもらった!」




 そういって颯爽と現れるはる姉。




「あーくん、私とラブラブ相性審査しよ?まあ、結果はわかりきっているけどね!」




「いいけど‥‥‥」




 ふゆ姉はどうぞどうぞと先を譲る。そこからはる姉と交代でゲームの試験をやる。




 試験が終わり数分後ーーポリゴン教授が結果発表する。




「ラブラブ度?なにそれ。う〜ん、君たち相性終わっているね(笑)」




「あーくん。このゲーム壊れているよ?」




 はる姉、ゲーム機を握りつぶさないで。少し変形してきているから。




「もう一回やりましょう!これはなにかの間違いよ」




「だーめ、お姉ちゃんこういうのは初見じゃないと意味ないよ」




 はる姉はその話を聞き涙目になる。そして、ふゆ姉が言う。




「じゃあ、あっくん。私とやりましょう?」




「う、うん」




 試験が終わり、数分後――




「ラブラブ度MAX!君たちは付き合うしかない!人生損するレベルだよ!」




「やったね!あっくん」




 そうだねっと同意しながらも頬をかく。




「こんなのゲームだし‥‥‥」




「ねぇねぇ、あっくん」




 そう言いながら腕に巻きつく、ふゆ姉。




「ちょっ、ふゆ!なにしてるの!」




「静かにして?相性最悪お姉ちゃん」




 うわああああ!っとはる姉は泣きながら部屋を出てそのまま外に行った。




「はる姉を見てくるよ」




「そんなのあとでいいじゃん」




 そんなことを言うふゆ姉だが巻きついた腕を離してくれる。




「可哀想だし行ってきて。あーくん」




「優しいね、ふゆ姉は」




 そんな素直な気持ちを言葉にする。













 ‥‥‥。




 計画通り。




 私が何の策もなしに、あっくんとラブラブ相性審査はやらない。


 私が事前にゲーム試験を何通りもして教授の反応パターンの動画を撮り、私とあっくんとの結果発表の時に最高相性の動画を載せるだけでいい。


 逆にお姉ちゃんの時は最悪の結果を映し出せば良い。




 最初にゲームをやる時、お姉ちゃんに聞こえるように言ったし。それに釣られるお姉ちゃんも予想済み。




 最後は、本当にお姉ちゃんが可哀想だと思ったから腕を離したけどあっくんの好感度上がるなんて最高ね。

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