5話.ガルムの苦悩(閑話)
ガルム視点
今日のシズナの誕生パーティーでは、とても大変な事を知った。一般人のステータスでも大事に育てたいと思っていたが……ユニークスキルとは。
いったい、私はどうしたらいいんだ……あの場にいた者には箝口令を敷いたが、必ず何処かから漏れるだろう。…貴族というものは総じてそうであるからな。私の家が公爵家でよかった…これで力ずくで攫おうとする奴は減るはずだ。しかし、それも時間の問題。貴族共は根も腐った奴らが居るし、戦争で参加させられることもある。
やはり、ユニークスキルを使って早い所進化させた方がいいだろう。明日からはシズナに戦闘訓練をさせよう。戦闘訓練なら、ユニが適任だ。
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ユニ・バーク
Sランク冒険者であり剣術レベル5のベテランだ。
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こいつは昔、私が冒険者の時に助けてからは恩を返したいと思っていたようだ。それで、私の私兵にした。
アイツなら賊に襲われても返り討ちだろう。
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レベル1 駆け出し
レベル2 初心者
レベル3 中級者
レベル4 上級者・一人前
レベル5 ベテラン
レベル6 達人
レベル7 人外
レベル8 神獣
レベル9 神の領域に足を踏み入れる
レベル10 (MAX)神
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そうと決まればユニを呼ぼう。
「ユニ、ユニ。」
「へぇ~。何でしょう?」
「今から話すことは他言無用だ。」
「分かりました。」
真面目な話だという事を感じ取ったユニ。コイツはこういう切り替えが出来るところが信用できる。
「今日、シズナのステータスを見た。無限進化というSランクのユニークスキルがあった。効果は無限に進化することができて、神になっても進化は止まらない、だ。」
「ッッ⁉︎」
ユニは驚いた。……無理もない、私ですらおどろいたのだ……
「明日から、お前が戦闘訓練をつけてくれ。できたら学園に入る前にはBランク冒険者の実力が欲しい。シズナのステータスは一般人の少し下だ。」
「分かりました。その話、受けさせてもらいましょう。」
「ああ、助かる。」
「それでは、俺は訓練の準備を。」
ユニが出て行ったのを確認した私は1人で頭を悩ませるのだった……
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