12話.学園の先生達(閑話)
儂はこのスタールフ国立ドゥーリン学園の学園長バード・ナルク。今年は成績優秀者が決まっておるな。
首席はシズナ・フォン・ラートリアだな。筆記試験はなんと、…満点じゃ。…このようなことは学園創立以来、1度もなかったにもかかわらずじゃ。コレだけならまだいいのじゃが…さらに武術試験にも合格したのじゃ。それも武器を使用する試験と魔法を使用する試験の両方とは、…儂も初めて知ったのじゃ。武器を使用する試験は制限時間ギリギリじゃったみたいだが、それでもゴーレムを制限時間内に倒したのが凄いのじゃ。魔法に至っては5属性持ち!なんという逸材じゃ。今年の首席は、先生達の満場一致で、シズナ・フォン・ラートリアに決定じゃ。2位はエルフの少女の(幼女)リーフェル・ルーンじゃ。この少女は筆記試験はシズナには及ばなかったが90点、十分以上じゃ。と言うか、シズナがおかしいと思うのは儂だけか?そう思い、先生達に聞いたら、全員が首を横に振り、シズナが頭がおかしいということになった。…シズナよ。すまない。…魔法試験の方はジャベリン系を使ったということはレベル3以上は確定であるということ。3位は筆記試験で89点とリーフェルには負けたが、中々、頭がいい少女じゃ。マリナ・フィールは武器を使用する試験をシズナより早く合格したようじゃ。力量的にはシズナより、マリナが上なのか?…いや、魔法を含めるとシズナの方が上かもしれないな。
ともかく、今年は、首席から3位まで、実力も武力も極めて高いのが揃っておる。いやはや、とても、楽しみじゃな。
さぁ、シズナの知らないところで、先生達の興味になっていた。…頭がおかしいと思われてもいる。