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モンスター

 昼ご飯を挟んでまた解体作業だ、地味で地道にチマチマと、何度これを繰り返したのかね、チマチマが常だがそろそろ飽きもする、何度も何度も繰り返して心へし折れても繰り返して、それでも延々とチマチマか、終わりが見えないがもうすぐ終わる、そして残念ながらきっとこの生活が終わろうともそこは変わらない目先の一つを片付けないと次の一つには手が届かない。

 物事が一気に進むとするならば大人数で事に当たるか入念に準備してか、物凄く面倒な事をしているな、何をするにしても手間は仕方がないが面倒なんだよな本当に。

辛いのも面倒なのも何をするにも付きまとうが楽をしたいと思うのは人の常だろう、省ける手間なんぞ省いてしまいたいってのは大抵の奴は常に願っている。


 この生活と楽をするってのはほぼ真逆だからな、全てが自業自得に集束していくのだから手を抜けばその分だけ後に響く、間違いなく辛いのが後の自分と解っていて手を抜く奴は心底アホだろう、今の苦労より後の苦労の方が大きいのだから特にだ、まるで借金の様に膨れ上がるのだから早め早めに済ませてしまう方が結果的に楽だろう。

 若い間の苦労は買ってでもしろなんて言うがもしかしたら早めに苦労して後を楽にしろ的な意味合いも在ったりするのかね? 逃れられるならば逃げるがそうでないなら飛び込むくらいの勢いで片付けないと残るし追い掛けてくる、まるでホラー映画のモンスターだな。

基本的にロープを解いていくだけだが固く絞まっている物は切った方が早い、雨とか風とかでそうなるのだろうが全く面倒でならない、解きたい時に解けて縛りたい時に頑強になるロープワークとか昇かでなければ鶴子辺りが知ってそうだが教えて貰えば良かったのかね? 地味にこの島に来るまでに間は有ったし、向こうも忙しいだろうと簡単に説明だけしたのだが無理にでも時間を作って貰ってもそれを苦とは思わない友人なのだし、俺も逆の立場ならば多少忙しいくらいでは理由にしないで可能な限りの助力は彼らにする、特に昇は赤ん坊の頃からの古馴染だからな、少々の無理はお互いにとって無理ではない。


 下手にそれを言うと先輩辺りは『なんだい? BLかい? 大好物だ』とか言いそうだが、と言うか相手を鶴子とか望に変えても『なんだい? 爛れた関係かい? 混ぜてくれ』とか言ってきそうだ、あの人に自制とか変態衝動抑えろってのはお兄さんかお袋さんを連れてでも来ないと無理なんだよな。

 うん、想像するに四人をどの組み合わせでもあの人はアクセルをフルで踏むな、流石は変態、止まってくれない止まらない、例え事故ろうとも止まらない、暴走列車の方がまだ紳士的だ。

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