有効活用
チマチマと編み続けるがこれが完成するのが何時なのか先行きは暗いな、引っ越してからの予定が全くの未定だがとりあえず警戒網を完全に排除に薪干場の解体、竈の解体、後は温泉の台か、全体的に見て3日か4日くらいかね。
とすると4月の頭にはもう暇か、まぁたったの10日前後だ月単位に比べれば何て事はない。
それに引っ越してからは暇より空腹が敵になりそうだからな、ご飯を毎日炊くにしても竈無いから効率落ちるし、いやはや色々と不便になるがサバイバル中だし不便で当たり前だろう。
幸いにして最悪でも漂着物のチェックとか温泉とか少しは暇を潰す方法も有るからな、まぁなんとかなるしなんとかする、経験もこの島に来た当初と違って積んでいるしな、それでもちょっとやそっとじゃ揺るがない精神を得たとは言えないが受け止める度量は身に付いたと願いたい。
まぁこんな生活で成長するとしたら精神面と技術力くらいだろう、一部と言うか大部分で無駄スキル手にしているからな、使う機会が限られてはいるが少なくとも竹工では躍進を遂げたと言うか新境地の開拓には成功した。
師匠の判断がまだだが自分では頭打ちしていた部分をとりあえず破り、また新しい天井に頭を擦り付けている感覚はある。ぶち破ってすぐにまた新しい天井が有るのはやはり成長に限界が来ているからかね、しかしそれでもジリジリと天井を削り取るように微妙にだが上に上にだ。
夕飯を終えてのんびりとだ、明日は微妙に体力使うだろうし早めに休んで備えていきたい。
テントの中もスッキリしてきたとは言え一度では無理だしな、中身とテントとで二往復、ともすれば三往復は必要になる。
まぁ1日で全てを運ばねばならないなんて法は無いからな、最悪テントだけ先に運んでも良いしテントを最後にシェルターで一泊しても良い、と言うかそのために作ったのだから有効活用しないと苦労が水の泡だ。
薄曇りだが雨は無くだ、降ってさえいないならば上々で最良だろう、例えどす黒い雲が天を覆っていて不安を抱えて過ごすとしても雨はゴメンだ、もちろん快晴が一番なのだが贅沢を言おうと嘆こうと御天道様は我関せずだからな、その時にならないと雨か晴れか雪か曇りか嵐かは解らない。
天気予報なんて無いしそもそも当たる確率は七割が良いところだからな、と言うか四方数キロ単位の無人島周辺の天気予報とか漁師さんが使うような専門的な物でないと出てこない筈だ。
あるいは等圧線と気圧の配置で自分で予想するかだな、間違いなく潮流と海水温も関わってくるから専門的なデータ無いと無理だろうが。




