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帰還の予定

 「さて、お次は帰還の日程と流れだけども」

 この切り替えの早さは先輩の美点では有ると思うがしかし落差が酷いもう少しクッションとか置いて欲しいが余裕が無いとかそういう理由の可能性もある、確かに先輩は天才と言っていい頭のキレと豪胆さと変態性を持ってはいるが人間だからな、限界も限度も有る手は二本だし体は一つ、時速100キロを超えるには車かバイクかに乗らないとだ、動体視力だってアスリートに比べれば劣る、余裕綽々ってのは今回に関しては無理だろう。


 「11日の8時頃に船で迎えが行く、ポイントは上陸地点付近だね、そこから車経由でヘリ移動、庭先まで移動ってのが流れだね、まぁ当日の気象情報もあるから多少は前後するだろうけど」

 なんと言うか我が家ながらブルジョワだな、庭にヘリ止まるスペースは確かに有るからな、船で数時間、車で数時間、ヘリで数時間、それでも家に着くのは夕方から夜か、今更ながら絶海の孤島という表現がピッタリだよな此処は。

「確認の電話をしても……ラブコールをしてもいいけどなんなら早朝にテレフォンでスッキリするかい? 私の嬌声ならタダで好きなだけ聞かせてあげられるけど」

「端的に答えてやるが死ねばいいのに」


 上げて落とすのではなく落ちて床をぶち抜いてさらに落とす、流石は変態、予想の斜め上にも下にも突出して範疇から外れてくれる、しかしあぁクソッタレな事に今回は若干ながら予想できた、特に一瞬間が有ってラブコールと言った瞬間には『あっ! ろくでもない事を言うパターンだ』と理解して身構えたからな、慣れって色んな意味で恐ろしい、墨巣さんからの信じられない物を見て『えっ!? マジ』って顔でこっちを見ているのにも慣れてしまった、先輩が居るというだけで軽蔑の目線に慣れられるんだ、もはや達観だな。

 電話の向こうの親父達の呆れ顔が目に浮かぶようで本当に申し訳ない、しかし予想外に関わってきて思いの外有能だから重用の必要もある、有能な働き者とかじゃなく有能な変態だ、無能な働き者と同じく銃殺できたなら楽なんだがな。

墨巣さんの友人関係とかその辺りだと祖父や親父、いや陸上部に限定すると親父でどうにかなるな、アスリートから見れば・・・・・・特に陸上みたいな足を使うスポーツだと救世主に近い、後はそこから学内にだが波状させるよりは一気に片付ける方が早いし先輩のコネクションの方が良いか、横より縦の方が話の回りは良いし強制力も着く、その上で攪乱とかはお手の物だからな、搦め手を使えるのだから総合的に見てやはり先輩が現れたのは良かったのだろう。


 こんな風に借りが増えるから恩義やなんかで雁字搦めか、無視できる恥知らず恩知らずの心が有るならばどうとでもなるがそういうタイプではないという見極めをして上手い具合に貸し付ける、サラ金よりも質が悪いな。

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