食材
とりあえず夕飯として炊き込みご飯に焼き魚だ、と言うか魚以外がない、うん、海草とか探したいが有っても食えるか解らないんだよな、山の幸には明るいし魚にも鶴子のアホのおかげで、いや、せいで明るいが海草とか専門外過ぎる、俺の交遊関係の中に海草に明るい奴とか居なかったと思うし居たとしてもそれを全面には出してなかったからな。
可能性としては祖母くらいだが料理のいろはからせすんまで学んだとは思うが食材はけふ辺りまでだと思う。
特に海外の食材とか日常で使わない類いは残念ながら渡されても困る、まぁ焼く煮る蒸す揚げる一通り試してなんとかはなると思うが、料理は基礎さえ外さなければ大きく不味い物はできるはずもない、それこそワニとかウサギとかヘビとか渡されてもどうにかはできると思う。まぁ捌くのはちょっとどころじゃないくらいに自信がないし生きているならウサギはまぁ頑張るとしてヘビも毒がないならウナギの要領だ、ワニは全力で逃げる、生きの良いのをとは言うが物によっては生きが良いと困るだけだろう。
生きの良いワニか、ゴリラや熊と比べて同列かね、もしも池とかに居たなら絶望しかしないな、ただでさえ絶望しかないのにパンドラもビックリ最後に残るのも絶望、救いが全くない。
開けたら玉手箱でビックリ箱でブービートラップだったみたいな夢も希望も欠片すら見当たらない、神は乗り越えられない苦難を与えないなんて言うが無心論者かサイコロ信者の俺に言わせれば逃避だろう、それが悪いわけではないし逃げたくもなるだろうな、ワニにゴリラに熊だぞ、どれか一頭でも銃どころかロケットランチャーが欲しいくらいだ。
体の疲労的にもう1日2日くらいは大丈夫そうだが天候が持つかは不明だしな、早めに温泉で気分転換も必要だろう、残りの日数で考えるとタイミングがかなり重要になる、定期報告まで10日かそこらだった筈、一応確認するか。
3月16日か、気付けば残り一月を切っているらしい、ここまで来たらもう残りもあっと言う間に過ぎてくれるなら良いのだがな。
漁を済ませてのんびりと温泉に向かう、森林浴に温浴にか、サラリーマンからしたら喉から手が出るくらいになんだろうが俺からしたらその立場が喉から手がだ、隣の芝は青くにも近いが持ち得ないからこそ欲しがるし現実を知らないからこそ夢を見る、田舎暮らしに憧れるとか田舎に住む者からしたらフザケルナだし逆もまたしかりだ、仕事を持たぬ者と持つ者もまただ、まぁ俺の今の生活に憧れるってのは相当どころじゃないくらいに物好きだろうが。
サバイバル、自給自足ってのはまぁ憧れなくはないと思うがそこにゴリラと熊が足されると話は違ってくる、これがコンクリートの家とか有るならば条件は変わるがテントだからな、防御力なんぞ有って無きが如し、プロ使用のガチ登山用とは言え紙切れ布切れな事には変わりはない、寒さは凌ぐしある程度頑丈だろうが試さなくても解るがナイフを突き立てれば簡単に破ける、熊の爪でも同じだろう。




