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布石一つで

 漁果は上々、問題なく燻製が確保できそうだ、とりあえずまた足止めでないのは良かった、足止めが増えれば増える程に面倒が増え続けるようなものだからな、時間がどうとかよりも手間がな、それに足止めで温泉のタイミングに重なれば最悪とまでは言わないがヨロシクはないからな。

 まぁ今回はそれらが上手く行ったから良いが、タイミング一つで歯車が大きく狂う、トラブルの元になりかねない以上は一手をキッチリとだ、本来なら布石一つで簡単に潰せた、ならばこれは反省として次に生かす。

まぁ次は無いと思うがそれでも次に備えなければならない、一手損が後に百手になる可能性が有るのだ、確実に面倒の芽を潰す、丸で蟻の巣をつついて出てきた蟻を一匹ずつ潰すかのように丁寧にだ、アリクイとか探してきた方が早くとも手でチマチマチマチマか、どこまで言ってもこの4文字からは離れられないのかね。


 手早く準備を済まして燻していく、毎度思うのだが物凄く煙たい、目がシバシバすると言うか風下に絶対に立たないように気を付けないと咳き込んでしまうしで何故に俺が煙草を吸えていたのか今となっては完全に謎だな。

 吸いたいとも思わなくなったし本当になんで吸ってたんだ、カッコつけたかったか何かか? 今になって思うが肺を汚すだけで一利はもしかしたら有るかもだが百害が強すぎるだけだ。

普通禁煙ってもっと苦しい物の筈なんだがな、物凄く楽にと言うかスムーズに断てた、おそらく今後も吸う機会は……そうだな、映画よろしく亡くなった友の墓前でとかくらいになりそうだ、まぁ墓参りするほどに親しい友に喫煙者は居ないからお世話になった上司とかこれから出会う誰かになるな。


 昼を終えてようやく空になっていた燻製がそれなりにだ、とりあえず島から出るまでは持つと思うがシェルターに移動してからがちょっと先行き読めないし明日も念のため作るかね? 最悪ラストスパートで食べきれば良いし、と言うか米もけっこう余り気味なんだよな、たぶん毎日食べても問題無いレベルだとは思うがやはりシェルター側の漁を考えると昼飯にも炊くとして少しだけ余裕が欲しい。

 おそらくまた貝が主食になりそうだし焼き干しとか燻製もやや多目で用意しておきたい、正直に言って貝ばかりは心に来る、サザエとかの高級品でも全く有り難みが失せて黙々と岩牡蠣やらと友に飲み込む、最後はかなり前だがまだ脳髄に一種のトラウマとして叩き込まれている。

あの頃は、まぁ今もだが生きるのに必死だったからな、贅沢は言えなかった、今となっては罠やらでかなり改善されているが最大の理由はこっちの磯はかなり魚が豊富って点だろう、最悪でも二段目三段目でどうにかなるし。

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