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丁寧に潰す

 枝葉を集めて薪を追加しつつ思うのはこれだけ用意して意味が有るのか無いのか解らないってのがな、使う期間の気温も天候も神のみぞ知るだ、流石に引っ越してからずっと雨みたいな最悪過ぎる事は無いだろうしその頃には寒の戻りもほぼ過ぎ去るだろうが肌寒さを感じるかもという疑念が残るから多目に計算してしまう。

 どうせ使わないんだろうとは思っていても思いきれないのは臆病だからかね、まぁ石橋を転ばぬだ、保険は何重にもで手厚い補償を得られる、最悪が起ころうとも最良の準備が揃うならそれは最悪足り得ない、そんな事はまぁ大抵に起こらないと言うか最悪が最悪足り得るのは予想外だからこそだ。

だから今の準備はネガティブシンキングで杞憂を一つ一つ丁寧に潰しているというだけなのだろう、それはきっと全くの無意味なんだがしかしゼロではない可能性が起こったのならアリとキリギリスではないが用意していた者は焦る事もなく過ごせる、例えば何時か起こる地震に備えて持ち出し袋を用意したり棚が倒れないようにすると震災が起これば生き残る確率は跳ね上がるし定期的に内容をチェックしたりするならもっとだ、だが何一つ用意していないなら1日目を越せるかは危うい、もちろんその場合、最悪と言うなら建物毎の崩壊で身動きが取れないパターンなんだろうが耐震工事とかで確率は減らせるしそれでも倒れたなら諦めは着かないだろうが少なくとも何一つ用意してない奴よりは助かる可能性は有った。後悔は先に立た

ないのなら先に後に起こるかもしれない悔いを潰せば良い、予知なんぞ不可能でも予測は少しならできる、後はもう取捨選択だろうな。


 考えると切りがない、例えば出掛け先で通り魔に刺されるかもと雑誌を腹に忍ばせるのはやりすぎだが護身術くらいなら時間と授業料とか本を買うだけで最低限は身に付く、まぁここまで行くと信号無視のトラックがとか、部屋に飛行機がとかビクビクと生きないとだからストレスがヤバいが雨の予報が無くても鞄に折り畳み傘くらいは忍ばせる、感覚としてはそれに近い。

 布石一つで回避できるなら安いし二つ三つでもお買い得だろう、仮に一手損だとしても布石を打たなければ十手は損だ、そうなると取り返しがひたすらに大変だし下手をすると不可能だ。

損して得取れだが得にもなるか解らないって物凄くストレス溜まる、俺の行動一つ一つ、それらが基本的に無駄だと理解して、その上で動かないとというのは中々に苦しいがやるとやらないの差を想像すると動かずにいられない。


 一通り用意を済まして拠点に戻る、完全ではないが数割は準備を進めた、引っ越してからの手間を潰したと思うしか無いだろう、と言うか引っ越してからの予定は基本的に作った物の破壊となるからほぼシェルターでのんびりってのは無くなるのか、忙しいのは有り難いがもう少し先の予定だしもうしばらくは暇潰しだな。

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