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工程を飛ばす

 昼飯挟んで次の漢字はとりあえず思い付いたの優にしてみた、画数多いしな、かなり難易度高めと言える、いやはやこの漢字というモチーフ見付けたのは僥倖だったな、覚えている物や思い出せる物に限りはあるが新たにデザインから考えない分だけかなり楽だ、思い出すと画数を指折りという手間は有るがしかし例えば花だとか波だとか動物だとかをデフォルメしたりする必要がない。

 工程一つか二つは飛ばせるからな、それだけでかなり楽をできる、その分余暇は増えるかもだがストレスはかなり緩和されるしプラマイは0かプラスに傾いてくれるはずだ。

失敗を重ねつつ感覚を研ぎ澄ます、流石に休憩挟むと集中とか切れるからな、エンジンを再始動させるのにやや時間は必要となる。


 やはり画数増えると難易度が上がるな、一画毎に彫る方向変わるしバランス難しいし、こうして見るとたかがとされどが行き来する感じがして悪くない、こうも難易度が高いと燃えてくるね。

 困難上等でチャレンジする精神もまた職人には必須のスキルだろう、最低限のなぁなぁで良いのなら不要だろうが 一定のラインを超えたいのなら常にではなくとも要所々々で困難に立ち向かう心がないとだ、俺がギリギリ一流に指先掻けるくらいはできているのは割りとこの精神に依るところが大きいように思う。

常に高みを目指す心が無いなら惰性や根気で続けても何処かで頭打ちだ、才能で打開するにしてもやはり何処かで止まる、スタートダッシュを決める事はできるだろう、加速も悪くはない、だが最高速度がコーナーリングが悪いならどうにもならない。


 俺の様な凡才非才でもスタートも悪く加速も悪いがしかし上昇思考は有ったからな、コーナーリングや最高速度を上げ、加速を上げ、上昇思考がないなら天才だって下に置ける程度には成長できている、師匠が良かったからだけではここまでは行かなかっただろう。

 意識があちらこちらに飛ぶがしかし手は勝手に動く、流石に彫刻や竹を割る段階では無理だが編み込むだけなら目を閉じていても可能な程度には腕を磨いているからな、若干以上に遠い一刀彫りでも目線を外すのは無理だが意識を集中させなくともなんとかはなる。

単に一刀彫りに慣れたというのも大きいだろうが竹を扱って長いと手元が狂うというのがそうそう無いからな、まぁ慣れてきた頃が一番危ないなんて言うから過信はできないし時おり一息入れて感覚をリセットしないとだが。


 夕方には七割程度まで進み残りは心と久っぽいやつだけだ、地味に細かい部分が多いから手間取るが家紋程ではないな、あれは物凄く面倒だったな、我が家の家紋なんぞ四つ葉のクローバーとかで良いのだが当時にクローバーの幸運云々が有ったか謎だ、確かシロツメ草って出島交易で緩衝材とか聞いた覚えが有るから江戸時代には一般的ではないにしても多少は知られていたと思う、後はもう四つ葉がどうかだな。

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