木から竹
さて、漢字か十五画くらいだが時点も無いからな、適当に思い付いたのを書いて数えるしかない、なんか小学生時代のようだが似て非なるかね。
さて、漢は1.2.3、十三か候補にしておくとしてもっと良さそうなの、健は十より上かね、S字みたいな部分を何画にするかで変わるな、これも候補かね。
なんだろうか、もっと国語と言うか漢字勉強して覚えておくべきだったなと今さらながらにだ、子供の頃はそれを言われてもウルセェとしか思ってなかったがまさかこんな形で因果応報とか、今になってあのお小言の意味を理解するな、後悔先に立たずとはよく言ったものだ。
考え抜いて横という微妙と言うと横に思い入れのある人には悪いが決まった、決まったなら後はひたすらチマチマとだ、無駄に精緻に手間をかけて時間を潰していくとしよう。
書き順とか無視して彫り安さやらバランスやら見つつの作業は書くのとは全く違うな、書道とかもバランスとか大事なんだろうが決まったはみ出してもそれはそれでアジになる、しかしこれははみ出すと割れを起こす危険度が上がるだけだからな、軽く予定より削る形で割れたりする程度ならまぁアジと見れなくはないが大抵の場合は亀裂になる、残念ながらそうなると俺の基準では失敗となるのだ。
細かい作業となると先に目が疲れるな、首とか腰より先に目が乾きがちになるし瞑目して上下左右に動かしても潤う感じがあまりしない。
コンマミリの世界ではないにしてもミリ単位の世界なのは確かだからな、師匠とか老眼鏡でよくやるものだ、と言うかあのゴツゴツした指でどうやって細かい作業するのかとか割りと疑問なんだがそこはもう長年の成せる技なんだろうな。
歴は俺と同じくらいだがその前に積み重ねた研鑽がな、しかし今さらだが木を引退して竹か、何がどうなったのか気になるがおそらくなんでも良かったのかもしれない、鉄とか紙とかアクリルとかプラスチックでもかなりの腕前になっていたと思う。
まぁその場合、俺が学んだかは解らない、と言うかご近所さんなのに知り合っていたかも怪しい、偶然竹とんぼが飛んでいるのを見て訪ね、作ってみたいと頼み込み、気付けば竹工の世界にのめり込みだ。
まさか師匠もここまで続くとは思ってなかっただろうな、子供なんて熱しやすく冷めやすい、直ぐに飽きて鬼ごっことかゲームに移る筈が竹とんぼでは満足せずに篭やら灯籠やら、自分でも変わった子供だと思うがなるほど、変人吸引機なんて呼ばれてたが類友だったか、三馬鹿に準えるなら竹馬鹿って所かね? まぁ単純に比較はできないし難しいが残念ながらあの三人とでは馬鹿さ加減と言うか知識量や能力は相当に開きが有るのだが。




