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引っ越し完了

 シェルターの様子に変わった所はないようでホッと一息吐ける、いくら寝心地が悪くあまり使いたくない物とはいえ壊されたりしていたら作った苦労の分だけダメージになる。

 残る僅かな荷物をリュックに容れ、この2ヶ月足らずでボロボロになった段ボールを抱えてゆっくりと森の中を突き進む、頑張って木々を切り拓いただけあって楽に歩ける、ただし残る時間から歩くというより駈けると言った方が良いな。


 急ぎに急いではみたが予定よりかなり遅れて拠点に到着した、これは荷物を整理したりしているうちに時間切れになるパターンだな。

 かと言って放置して行った所で寝るスペースの確保のために真っ暗な夜に動き回らないとならないし、ここは漁を諦めて片付けを優先しよう。

幸いな事に食料は有るしな。


 様々な物を所定の位置に置いていき、なんとか整理も済んだ、二人用のテントの半分が荷物で埋まり、入りきらない物がテントのそばに置かれるくらいに荷物が増えた。

 しばらくは物を拾う事もないだろうし、建築で使う一方だから減っていくだけになるが、いつかはまた漂着物拾いに行く事になるだろう。


 さて本日の夕食は焼き干しを炙った物を頂くとしよう。

 火を起こして干されていた魚の一部を炙っていく、炙った焼き干しという夕食よりも酒の肴という感じだな、料理酒の熱燗でもやってみるか。

いやダメだな、飲むなら正月とか誕生日とかにしたい。


 鰯にハゼ、ゴンスイと多種多様の焼き干しを美味しく頂く、小アジも何匹かいるがこっちはお楽しみの取っておきだな。

 まぁアジがお楽しみになりえるかは別にしてサイズ的に満足感はあるだろう。


 さて腹も満たした事だし、明日の予定を考えないとだな、とりあえずは薪を旧拠点から運び出してルートの開拓、そこが限界だろう。

後はせいぜい予定地の確定くらいか、まぁ晴れればの話になるが。


 鎮火を確認してからテントの中に入り、寝袋の中に入りミノムシ状態に様変わりする、そろそろ暑さで寝苦しくなる頃で、実際に朝起きた時は寝汗を感じる日の方が多くなってきている。

 そろそろ寝袋無しか、もしくは寝袋を敷き布団にして寝る事になりそうだな。



 夜明け前には目覚めて準備を済まし、早々に磯を目指して歩き出す、この朝の澄んだ空気はここに来る前から大好きだ、気温が上がり切る前の涼しさと相まってジョギングに向くからな。

 残念ながらここで舗装された道もなしジョギングをするには向かないが、個人的にはランナーもいない世界を歌でも歌いながら走り回りたい所だがそんな時間はない、今は生きるのに精一杯だしな。

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