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全快

 体の痛み無し、疲れも無し、気力も満タン天気も良好、新しい事を始めるには持ってこいの朝だ。

 ストレッチその他を済まし荷物を抱えて磯を目指した。


 まだ暗い森の道を突き進み、空が薄く青みを持ち出し、島の反対側では大陽が顔を出す頃合いには磯の最上段も顔を出し、そこから少しだけ待てば波が入り込めないくらいに潮が退いて、いよいよ漁の時間となる。

 ホースの片側を磯に突っ込み石で動かないように固定し、反対側のホースをくわえて水を吸い上げていく。

タイミングを見計らい、慎重にホースをくわえたまま頭を下げていき、そのまま口を離せばホースからドンドン水が出てきて成功を確信し、次のホースに取り掛かった。


 三本のホースが水を吐き出し続ける中、鍋で水を掻き出して一気に巨大な潮溜まりから水を抜いていく。

 全体でみれば四分の一くらいだろうか、潮溜まりの縁部分の水が無くなり、中央の窪んだ部分に魚が集まっている。

さてそろそろ捕まえていくとしようか。

鍋で掬うだけで魚が手に入る、後は食える物と食えない物を仕分けていくだけだ、何度も掬って何度も仕分ける、鍋が一つ満タンになれば残るもう一つで掬い続ける。


 流石に鍋二つ満タンとはいかないな、そもそも鍋が二つしかないから仕分けした魚を岩場に放置しないといけないし、時間がより掛かってしまう。

 魚たちを回収し、多量の荷物を抱えて拠点へと戻る、このルートも早く修正しないとだな、竹を運ぶのが辛くなるし作業時間に遅れが出る、別に納期とかは無いのだが本格的な梅雨が始まる前に作業を済ませたいのも確かだ、最悪でも台風シーズンより前には終わらせたい。

 なにしろこの島は梅雨前線はそこまで掛かるような位置に無いが台風が通るルート上に位置している、8月末から10月までの2ヶ月は地獄になる可能性が高い、台風は動いてくれるなら1日にほんの数時間で済むが停滞されれば丸一日とか余裕だからな、しかも南にあるこの島だと勢力も衰えず全力全開の奴が来るのだ、俺が知ってる台風とは比較にもならないだろう。


 拠点に戻り、早速とばかりに作業を開始する、魚を捌いては串刺しに焼いては干していく、何匹も何匹も、鍋一つ分の大量の魚を処理して干し続ける。

 満腹まで食べれば1日と持たないだろうが上手く食べれば四食分にはなる、少なくとも1日も持てば天候もマシになり漁に出る事も可能だ、少なくとも豪雨の翌日に小雨というような状況なら効果は高い、一度焼いているからそのまま食べる事はできるだろうしな。


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