切り株
来た道を引き返してさらに進み、予定地に到着する、残る作業は切り株を二つ片付けて周りの木の枝を払ってある程度のスペースの確保だな。
フライパンで切り株の周りの土を掘り、出てきた根を斧で切ってまた掘る、これを繰り返しながら少しずつ切り株を引き抜きやすい状態にし、グラグラと揺れるようになった所で一気に引き抜く。
後は引き抜いた切り株の土をある程度綺麗にして薪置場まで持っていき、ポッカリと空いた穴に掘り出した土を入れ、足りない分は少し離れた場所から持ってきて埋め、しっかり踏み締める。
さて残る一つ穴を掘って切り株を引き抜かないとだな、とりあえず今日中には終わるし最終的なチェックと引っ越しは明日か明後日になるだろう。
さて、もう一仕事だ、穴を掘り返して根を切り、また穴を掘り出てきた根を切る、ひたすら掘り出して根を切る、ひたすら根を掘り出し、切り株の足場を崩していく。
少しだけ揺らしてグラグラ加減を確認し、続けて穴を掘り拡げて根を切って、また少し揺らしてグラグラ加減を確認する、そろそろ頃合いだな。
無理矢理切り株を倒して残った最後の根を切り離して地面との繋がりを断ち、そのまま転がすように引き抜き、そのまま薪置場まで持っていく。
残った穴を埋めて、最後に踏みかためた所で作業を中断し、そのまま池に向かい汚れた手を洗う。
流石に疲れた、明日は今日よりは楽だがそれでも周りの木々の枝を払い、最終チェックまで行く筈だ、まぁ状況は日々刻々と変動していくから予定はいつでも未定なのだが。
さてそろそろ動き出すとしよう、時間的に漁を行うとしようか、できるなら咳き込まずに終わりたいところだが無理だろうな、残念ながらまだコツは掴めていない。
海水を口の中から噴出するという未来を想像して若干と言うか、かなり精神ダメージを受けて、心がガリガリ削られる感じがある。
このまま精神を磨耗したくはないな、磨耗しきったところでやる事は変わらないが、モチベーションが高いままの作業との差は段違いだろう、まぁ使っている手の性質状は発動さえしてしまえば放置していて良いから吸い込みさえすれば良い訳で、そこにやる気も何も介在する余地は無い。
それでもモチベーションは大事だ、最悪の場合はそれこそまた鍋で水を掻き出す無為な時間をすごしかねない、時間の余裕が欲しいなら心にも余裕が有った方が良い、最低でもやる気は持っていたい。




