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正のスパイラル

 大量の小魚を成果にホースやらを抱えて拠点に戻る、やはり此方の磯は大漁が約束されているな、少なくとも俺の幸運とか関係なく地形的な大漁だし。いや地形自体が俺の幸運から来る物なのか? だとしたらしっぺ返しが有る訳だが、いやしかし地形に関与できる幸運ってなんだよ。

どちらにしても可能性の一つとして不漁も念頭に置いておこう。


 本日の夕食は魚の塩焼きとツルムラサキとタンポポのお浸し。

 久々の野草の味は、懐かしさのある苦味で野菜の食感は口の中に彩りが添えられる。

栄養面で言うとかなり片寄っているし、間違いなく色々と足りていないだろうが見た目は充実した感があるな。


 夕食を終え、いよいよ熟睡快眠の時間だ、ぐっすり眠って明日に備えよう。



 段違い、それが感想として適当だろう、自宅のベットとは比べるのがバカらしいくらいの低質だが、それでも今の最高品質は昨日までとはまるで違う。

 少なくとも夜中に目が覚めるような事はなく早朝までぐっすりだ、いや大陽が上がってないしまだ夜か? いずれにせよ深夜ではないし朝日まで1時間といった所だろう。


 寝袋から這い出て荷物を背負い、いつものように顔を洗ったり焚き火の用意をしたりしてから磯に向かう。

 さて今日もまたホースを吸いまくる、二回咳き込み一回はぎりぎりの所で回避に成功する、後日くらいには海水と挨拶する事なく水を吸い出せる筈だ。

鍋で水を掻き出す間もどんどん水が吐き出されている、一応試してみたところ一本のホースが鍋一杯の水を排出するのに約20秒、1分で3杯、三本なので9杯分、手動だと20杯は余裕で行けるから効率としては1.5倍になるのか、少なくとも何もせず数リットルは減る。


 いつもよりは早い作業時間で水は減り、手に入る魚の量は変わらない、効率が上がれば使える時間は増え、場合によってはさらに効率が上がるかもしれない。

 ここに正のスパイラルが完成する、まぁ先の事は解らないから完成とは呼べないのだが、それでも気分は大変良い、少なくともモチベーションは上がりまくりだ。


 大量の魚と30分の時間を手にし拠点に戻る、生まれた余裕は30分と短いが、時間がそれだけ有ればやれる事はそこそこ増える。

 もともとが昼飯まで2時間足らずの作業時間が2時間とちょっとになるのは大きく違う。

さて、とりあえず新たな拠点までのルートを本格的に切り開くとしようか、昼からは拠点の整備だがルート開拓は引っ越し後にする予定だった、少し早めて後の予定に余裕を持たせるとしよう。

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