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自動的

 数分かけて煮込み、おそらく雑菌は死んだだろうと判断して取りだし、とりあえず適当な枝に引っかけて冷まし、その間にお湯を捨てておく、流石に森の中に捨てれば木々が痛むだろうし川まで行く事になるが、距離はそこまではないし気にもしない。

 ついでに水を補充しておこうと浄水器をシュコシュコして、体内時計で漁までの残り時間を算出する。

おそらく1時間かそこらか、そこまで極端に待つ訳でも時間が有る訳でもない微妙な数字だな、とりあえずツルムラサキとタンポポを採りに行ってみるか。


 池の周囲に群生するタンポポとツルムラサキを少しだけ採り、拠点に戻ってとりあえず放置する、今晩は野草だが久々に野菜が食べれる、めんつゆも持って来ているしお浸しにしよう。

 さて、ホースもそろそろ冷めただろうし、磯に向かうとしようか、最上段ならもう顔を出している頃合いだ。


 数日ぶりに見る磯は変わらず小さいし、変わったら地形を見せている、まぁまだ波が最上段にぎりぎり掛かるくらいには潮位も高い、もうしばらく待つとしようか。

 僅か十数分、来た頃は数回に一度は波が磯にぶつかっていたのが、十回に一回有るかどうかにまで潮位は下がる、そろそろ実験に入るとしよう。


 まずはホースの端を磯の中に沈め浮いてこないように石で固定する、続いて数メートル程伸ばしたホースの逆端を切り長さを調節する、最後に切り取った端からチューチューとホースを吸えば良い。


「んげほっ」


 まぁそうなるよな、ホースを吸い続けた結果、口の中一杯に海水が進入してきて、物凄い塩味と磯臭さが口の中を蹂躙し、かなり気持ち悪い。

 すぐさま水筒の水で口を濯ぎ、かなりグロッキーモードでホースを確認すると、チョロチョロと水を吐き出し続けている、確か大気圧だか重力だかの関係で密封された管を通って高きから低きへ水が流れ続けるんだったか。

勢いは増す事は無いが、それでも水をひたすら掻き出すよりは楽だろう、何よりホースはまだまだ長いままだ、数本使えばスピードは増す。


 同じ工程を二回繰り返し、二回海水と熱いご挨拶をしてグロッキーを通り越してノックダウン寸前まで追い込まれる。

 だが代償に対して成果は大きく、三本のホースから水が止めどなく溢れ続けていて、水位も最初よりはかなり低い、後は鍋を使った掻き出しの併用でなんとかなるな。

所要時間はいつもと変わらない感じしかしないが初日だからだろう、明日からはもう少し短縮できる筈だ、何より今日の時点で鍋を使った掻き出しの回数は極端に減っている、間違いなく時間も労力も短縮できるな。


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