いつの間にか
とりあえず手近な部分は墨巣さんが片付けていた痕跡が残っていてこの辺りは無駄ではないが探さなくても良いだろう。
探すのは少しだけ奥だな、しかし慣れって怖いな、何時の頃からか温泉ポイント近くで時間潰しとかお互いにしてない、これだけ距離があると余程の大声でも届かないかもだと言うのに、それだけ慣れたという事なのだろうが見直した方が良いのかね。
ただ時間的に無為に過ごす間というのを今さら復活させるのもな、寒さも安定してきて湯上がりに大人しくってのも風邪ひきそうで怖いし、メリットとデメリットがほぼ釣り合うか、こういう時はコイントスなんだがリバウンド中だと正確性に欠ける、まぁ期間が終わる頃には忘れているだろう、いやメモ帳有るし書いとくか、ただメモした事を忘れそうだしメモ帳の存在自体を望みに望んだにしては忘れがちだ。
布製品とロープを集められるだけ集めていく、今日はどうしてかマネキンの首やら手足が多いな、そこら中から視線を感じる気がするしゴミからニョキっと突き出た手足はホラーだ、しかし不思議と胴体は見かけないんだよな、腕も肘から下ばかりだし。
まぁ手足や頭は靴とか手袋、帽子辺りで使えるが体って服着せる以外に使えないしな、後は精々が絵描きが彫像代わりに使うとかかね? 石膏像よりは安そうだが様にはならないか。
まぁ胴体が流れ着いた所で案山子くらいにしか使い道もないし海鳥すら居ない現状、守るべき物もない、山鳥に関しては秋頃から声が聞こえないし焼き干しがダメになった事は一度もない、そう言った面でも幸運だったのかね。
まぁ網とか有るから来たところで盗られたりはしてもごく僅かで済む、盗られた時点でダメージでは有るだろうが最小で済む、まぁカラスとかならまだしもメジロとかホトトギス辺りが魚食うとは思わないが、ただチュンチュン鳴く声は聞こえても姿を確認してないから何が居るのか、あるいは居たのか解らない。
ある程度の量を確保してそろそろだろうと移動を始める、とりあえず墨巣さんも同じくらいの量を確保したとしてロープで1日半分くらいは確保できたかね。
布に関してはまだ使ってないから解らないが大まかな見積もりで1日分くらいにはなるだろう。
布に関してはただ少なくとも3・・・いや4回は拾いに来ないとか、漂着物の入れ替わりの頻度がどの程度かにも寄るが潮の満ち引きに影響するだろうから一月単位、まぁ風やら雨やらで多少は変わるから半月くらいでそう入れ換えとかかね。
量を気にしないなら毎日でも流れ着くだろうが効率が悪すぎる、最終的には運が絡むから良い方向に転がるにしてもそんな物に運を使ってリバウンドとか笑えない、有る意味において塞翁が馬を実証している身としては可能なら運を温存したい。




