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現状を維持

 何時もと同じくストレッチから朝の漁迄を一連の流れとして済まして作業に移る、すなわち、ひたすら警戒網と鳴子の整備だ。

 ロープを張り直し絡んだ鳴子を解いて壊れた物を交換する、少しずつ安全圏は広がっているが目にすると本当に頼りないな。

ロープ一本と鳴子が数個、物理的な壁にはならず相手を驚かす程度でしかない、それでもこの島で数少ない安全な場所、鹿に狸に熊にゴリラ、種類は判明しているだけで四種、熊とゴリラは一匹だけだと信じるとして鹿と狸は二桁くらいか? なら合計で100以下かね。縄張に触れているのかどうかは解らないが少なくとも今の場所を本拠地に据えてから数カ月、そろそろここが俺達の縄張だと大抵は理解してくれている、そう信じれば少しは気楽だがゴリラにしても熊にしても、それに鹿も俺達で対応できない。

噛まれて感染症に罹患する危険性を除けば狸は極端に危険という訳ではないが他はな、鹿に突進でもされれば骨くらいは折れるしゴリラのパンチとか頭吹き飛ぶんじゃないかな、熊に関しては言うまでもない。


 忌避材と警戒網でそれらの可能性を排除できた訳ではないが減退はできる、可能性が小さいなら俺の体質でほぼ確実に良い方を引けるから普通よりは勝算も有る、これに更なる一手が加われば悪い方を引くのはリバウンド期でも相当に難しいだろう。

 とは言えゼロではない、僅かでも可能性が残るのはどうしようもないがソレは普通に住宅地に住んでいても山間部に近いなら熊に出会う事は有るって程度でしかない、残念ながらコンクリートに守られた家ではないが遭遇するという点では同じだろう。

まぁ対策してるだけマシかもだが出会った時の危険度は雲泥の差で泥側だ、市街地なら運が良ければ誰かの助けが来るし何処かに逃げ込めれば安全だがテントに逃げ込んだ所で布切れだからな。


 少しでも悪い可能性は減らしておきたいしその状態を維持したい、何もなかった頃と比べて衣食住がほぼ担保された今なら大抵の作業に集中できる、それこそ食料や水、より良い場所探し、拠点の充実に時間を掛けなくても良くなったんだ、その上で残った余暇は安全のために注ぎ込むのが得策だろう。

 後は残り時間を考えて最も現実的で効果が有りそうな物を実行するだけだ。

昼休憩を挟んで更に作業を続けてもう夕方だ、とりあえず今後の予定は警戒網が終わってから考えるとして流石に外側は長いと言うか広い、1日頑張ってようやく半分くらいだ、この分だと後2日くらいは必要かね。

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