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空想妄想

 何故だが右翼が瓦解して崩れに崩れ中央を食い破られ王を討ち取られた、向こうのナイトとルークがいい仕事をした、こっちは守りが全く機能しなかった、やはり攻めに移行するのが早すぎたかね、仮想望で攻め手に慣れてきたと思っていたが一朝一夕には無理かね。

 どうしたって俺の基本は、数年慣れ親しんだ戦術は堅固な守りからのカウンターアタック、もう少し調整が必要だろう。


 そのまま仮想望、親父、祖父と熱戦を繰り返すが全敗だ、だが収穫も有った、攻撃に移るタイミングの勘は磨けたしソレなりに粘り強くもなっている、序盤の運用も見通しが付いてきたし幾つかのパターンも浮かんだ、もう少し詰めていく必要はあるだろうが俺にとっては新しい戦術として確立されつつある、今までの守り一辺倒だけてはない緩急自在の攻めの姿勢が手に入れば仮にサークルメンバーが集まったとして中間に甘んじるなんてことにはならないだろう、少なくとも中の上くらいは狙える。

 まぁ仮想望や先輩で猛攻やノラリクラリの乱戦、祖父や親父の戦法もまた身に着いてきている、その分だけ手札は増えるし同じ局面でも見方を変えて打てる、後はそれが上手く噛み合うか、通用するか。

それを知るのはこの島を出て誰かと一局試さないと解らない、だが少しは成長しているとは思う、少なくとも後退はしていない筈だ。


 準備を済まして漁に向かう、もはやこの時点から調理が終わるまで一連の流れとして体に染み付いてしまったが意識は切り替えないとだ、少なくとも磯で動く間は集中モードをオンにする必要がある。

 この半年強で普段をノラリクラリとノンビリと過ごせるくらいには慣れたが海辺だけは慣れる訳にはいかないし慣れたとしても集中を切らす訳にはいかない、真冬に波に拐われれば助かる者も助からない、この時期は特に注意すべきだろう。

 手早く漁を済ませるのもまた安全に近付くのなら30分足らずに集約された今は最も安全なのだろう、少なくとも手で掻き出していた頃に比べて時間的にも体力的にも雲泥の差だ。

特に体力面はかなり助かるな、日に日にスタミナが衰えていて一向に頭打ちしてくれないから朝から水を手で掻き出してとなると負担は大きい、流石にソレだけで気力も体力も使い果たすなんて事は無いにしても行動に大きな制限は掛かる、少なくともあのまま手動が続いたなら今と同じ状況になるのが一月は遅れただろうな。

もしかしたらもっと遅れたかもだが幸いにしてタラレバだ、この満たされたとも言える現状は確かに此処にある、あり得たかもしれない世界に思いを馳せても仕方がないしこれは後悔でも反省でもない妄想で空想だ、掘り下げた所で無意味だな。

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