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気配が

 寒さのせいで夏場には適温だった温泉が熱湯に感じられるが最初だけだ、数十秒も我慢すれば慣れて心地好さが勝つ。

 流されないようにしつつ体の芯まで温めながら溜まった汚れを流していく、ついでに疲れも流れていくしストレスさえ流れ去っていくようだ。

本当になんと言うか、最高としか言えなくなるな、実家にも欲しいくらいだ、あんなにバカでかい庭が有るんだから露天風呂くらい、いや、ダメだな、池の掃除を思えば露天風呂だって掃除は大変だろう、仮に温泉を引くにしても整備の労力を考えれば完全に趣味の世界に近い。


 汚れを流して疲れも流して体が芯まで温まった所で温泉から上がって手早く服を着込む、この寒さだと裸で数分も居れば風邪は確定に近い、まぁ着込んだ所で湯冷めはするだろうが緩やかなのと急激なのとなら前者の方が幾分かはマシだろう。

 墨巣さんと合流して幾つかのフロートを押し付けられて直ぐ様離れる、とりあえずこの中から良さそうなのを選ぶとしてしばらくは墨巣さんには頭が上がりそうにもない、この寒い中漂着物拾いを頼まれてくれたのだから。

さて、俺の方は選定と釣りだな、なんと言うか遊んでいるだけのようにも思えてしまうが割りと大事な作業でもある、漁としては釣りは微妙な立ち位置になるし捕れる魚も銛と大差は無いと思う。何より水抜きと違って捕れる保証は無いし解らない、水抜き漁ならやる前から魚影で見当は付くが釣りは数時間粘ってボウズとか当たり前だし道具が道具、休みの日の暇潰しという域を出ない。


 釣糸を垂らして加工されていないフロートに腰掛ける、後は時おり誘いのつもりで竿を上下させてみたり左右に揺らしてみたりしつつ様子を見る。

 おそらく海水の下、海底付近ではミミズのようにヒラヒラとピラピラとルアーが泳いでくれているだろうが魚が食ってくれるかは別だし何よりミミズやゴカイを餌にする魚がこの辺りを餌場にしているかは別問題だからな。

チョコチョコとつつかれているような感覚は有るから魚は居るらしい、少なくとも小魚ルアーには無かった手応えに気合いも入るが先程から微妙に浮きが揺れたり竿を伝って僅かな感触が有るだけだ。


 この感じはアレかね、餌取名人であるハギ辺りが遊んでいるのかね、鶴子なら上手く合わせて釣ったかもだが俺は素人だからな、残念ながら感覚を頼りに竿を上げても触れすらしないだろう。

 ガッツリ食い付いて喉の奥に釣り針が刺さってくれればなんとかなるだろうがその感覚は全く無い。

竿先が暴れるくらい反応が有ってくれれば俺でも解るのだがな、誘いの問題かそれともルアーの問題か、残念ながら食い付きは悪い。

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