千年の恋
少しばかり早いが準備もあるし拠点に戻るかね、と言うか久々に一人で行動していたな、墨巣さんが昼寝中で声を掛けることができなかったからだが今になって思えば無理にでも起こすべきだったか、普通に考えて目覚めて誰も居ないってかなりホラーだろうし、それが無人島ともなれば尚更だ。
しかも熊とゴリラが居るような島なら恐怖でしかない、幸いな事を探し出すとしたなら荒らされた様子や血痕とか無いって点だが救いにはなりえない。
俺でも急に墨巣さんが居なくなれば取り乱すし狼狽えるかもだ、冷静にトイレとかかな? となるにしても10分かそこらで異常に気付いて平静では居られなくなる。
これは急ぎでだな、走るには足元が悪いから競歩と駆け足の間くらいで森を踏破して拠点に転がり込むように到着する。
さて墨巣さんはと確認してみるが見える範囲には居ないな、テントの中かねと思い覗き込めば涎垂らして腹を出して眠る美少女が寝ていた、うん、先輩とかに鍛えられてなかったら引いていただろうな、あの人の場合は裸で寝てたとかざらだったし寝相も悪いのか物凄いポーズで寝てるとか当たり前だったからな、この程度は可愛いと思えてしまえるくらいには鍛えられているが嬉しくはない。
普通に千年の恋も覚めるとか思えないってなんと言うかロマンの欠片も無いみたいで嫌だ、極端な話を言えば目の前でオナラをされようとも気にならないからな、それこそ目の前でマーライオンもかくやという吐きっぷりを望で体験しているし間に合わなくて粗相も鶴子で体験している、今さらだが俺かなり濃い学生生活送ってたんだな。
さて、とりあえず眠り姫と言うには神秘さに欠ける墨巣さんを起こすとしようか。
体を軽く揺すって声を掛ければ億劫だと言いたげに目を開き体を起こして目を擦る、しかし寝袋に入らず寝るとか昼間から夕方とは言え寒いのだからやめた方が良いな、まぁ既に手後れか。
何時から寝入ったのかは解らないが干場を離れる前からだからざっと1時間強、おそらく2時間を越えているだろう、流石にずっと腹を出していたとは思えないし1時間前は普通に寝てたからお腹が冷えたりはしていないと信じたいが今日の夕飯は汁物を作るとしよう。
若干以上に寝ぼけ気味の墨巣さんを伴って滝を目指す、途中で顔を洗いシャッキリとした墨巣さんと共に滝の上から大海原に目を光らせる。
とりあえず今日も舟は見当たらないな、マジでどうなってるんだと言いたくなるが警戒が厳重になったとかなのかね、それにしては自衛隊の艦船も見当たらないしヘリとかも飛んでない、謎だな。




