歴代
さて残った時間は竈とか干場とかのチェックに充てるかね、装備と違ってあまりチェックしないし良い機会だ、問題が無いか確認しておこう。
とりあえず竈からだが特に問題は無さそうだな、漆喰擬きが流れていたりもしないし力を込めてみてもビクともだ、少々と言わずに焦げが回っているし煤で汚れてもいるがそれは問題にならないしな。
次はテントでも確認しておくかね、ここに張ってからほぼそのままだし風が強い日に杭や縄のチェックしたくらいだ、特に墨巣さんのは祖父のお下がりで古いし確認しておかないとだな。
杭や縄、天幕、全て問題無しだな、念のために縄は張り直したがその程度だ。
とりあえず拠点周りは大丈夫だろう、鳴子とかは流石に時間が足りないし次の機会だな。
薪干場に到着してまずは柱からだな、揺らしてみても多少は動くが問題無さそうだな、コンクリとかあるならビクともなんだろうが埋めて踏み固めただけだし作り方もテキトーだ、梁の位置やなんかもアレだしそもそも釘とか使ってないからな、だからといって穴を空けてそこに合うように加工して繋げたわけでもなく縄で縛っているだけ、強度に関してはそもそも問題がある。
だからチェックはある程度で切り上げて側溝の方に力を入れる、地味に泥や木の葉なんかが溜まってきている、詰まる程ではないが掃除した方が無難だろうな。
ゴミを取り除いて簡単に掃除を済ましていく、そのまま排水路まで足を伸ばして砂利やら泥やらを掃除していく、雨で流れるだろうが念のためにだな、少しずつゴミを取り除いていく、地味に腐り気味な奴も有るし交換も考えた方が良いのかね、まぁまだギリギリカビてるくらいだし様子見で良いだろう、それにもう冬が近い夏場と違って一気に腐るなんて事にはならないだろうから大丈夫だろう。
一通りチェックを済ましてもまだ余裕があるな、ついでだしトイレとかチェックしておこうかね。
何代目になるのか解らないトイレに脚立、ついでに橋までチェックして一安心だ、特に橋に関してはこの寒さだ、もしも痛んでいて踏んだ瞬間に真ん中から折れたとかなったら身を切るような冷たい水に腰まで浸かり最悪は心臓が止まる。
仮に止まらなかったとしても夏と違って急いで出てもなんの問題もなく動き回れる筈もない、ガタガタ震えながらノソノソと動き、なんとか拠点にたどり着いて焚き火で体を暖めても翌日には風邪だな。
とりあえずその心配はしばらく無さそうってだけで良しだな、まぁ問題が有ったとしても直せば良いだけだが作業量がさらに増えてしまう。
暇が無くなるから良いと言えば良いのだが流石に疲労は溜まるし心にも来るものがあるだろう、それが何であれトラブルは無いに越したことはないのだ。




