仕上調整
夕食を腹の中に納めて今日をほぼ終える、後は片付けと明日の準備と寝るだけだ。
さて、明日は干場を完成させて、その次が薪とチップの補充か、後は塩をもう少しばかり作りたいが現状だと難しいな、それにゴムを使ったルアー作りも有るか、一つずつ片付けていくしかない。
やはり温泉の効能の一つは質の良い眠りだな、熟睡も熟睡、目覚めても眠気が残っていないし無駄に疲労が残っていたりもしない、タップリ8時間は寝る生活を続けて半年近いが温泉に入った翌日は確実に普段と違う、それこそ隔絶していると言って良いくらいに純然たる差がそこには有る。
体は軽く伸びをしても骨がバキボキと音を立てないくらいで心なしか関節の可動域も広がっているようだ。
何時ものようにストレッチから親父体操に繋げ体の各所を伸ばしていく。
さて、早速だが何時ものように漁に向かうとしよう、今日は干場を完成させないとだしサッサと終わらせて作業に移りたい。
水を抜きながら籠を引き上げる、この一連の流れになってから数カ月になると思うが完全にルーティーン化していて集中してなくても片手間にできてしまう、緊張感こそ持ってはいるが作業の流れを頭のなかで考えながらとか好きな曲を脳内再生しながらとかでも余裕で済ませてしまえるくらいには体に動きが染み付いている。
ハゼとカサゴ、それにタコか、墨巣さんは相変わらずのカワハギだ、昼飯には十分だろう。
さて作業を早速始めるとしてだ、残りの作業的にギリギリ夕方には間に合いそうかね。
ひたすら壁板を張ったり天井を作ったりと作業をチマチマと続けて補強も済ましていく、この小屋擬きを作るのも久々とは言えシェルターも含めるなら三度目だ、なんとなくで強度が把握できたなら良いのだが流石に経験値が足りないな、作るのは多少慣れたが強度に関して組み上げてから揺らすなりしないと解らない。
それでも慣れでカバーしながらお昼までに壁は終わった、後は屋根と網を張れるように調整をするだけだ。
お昼休憩を挟んで仕上げと調整に取り掛かる、屋根は雨漏りしないように互い違いにして二重に、若干の傾斜も着けて流れるように調整しつつ固定していく、そう言えば巻き干場の時はここからが大変だったが今回は排水とか考えなくても良いだろう、サイズは一回りどころか三か四は違うからな、高さもそれほどないし念のために割った竹を数本並べる程度で十分だろう。
最後の仕上げとして網を渡せるように適当な高さに梁を渡す、ギリギリ二段作れるから一度に作る量も増える、残念ながら消費が追い付かないからあまり使う事はないと思うが後になってから急造するよりは良い。




