二大巨頭
漁の時間を考えるとそろそろ限界って感じだが予定の七割と少しか、恐らく二人合わせてようやく半分に届くかなって進捗度合いに辟易としかしない、明日も明後日もこの作業が確定した証左だし。
あぁ嫌だ、嫌だがやらないとだ、面倒でも苦しくても歯を食い縛って苦汁と辛酸を嘗めてでも問題を片付けたいならやらないとだ。
逃げて良いなら逃げるし逃避は悪い事ではないと思うが残念ながら逃げてもより悪くしかならない事もある、今回がソレで目を背けても逃げても好転しないのに逃げるというのは愚策だろう。まぁそれしか手がないって面もあるが、最善策で無いにしても愚策よりは良いし停滞よりはもっと良い。
全てを諦めようが嘆こうが腹は減る、例え明日には死ぬのだとしても腹は減るし怒っていようが泣いていようが笑おうが悔しがろうが腹は減る、睡眠欲と食欲は三大欲求の中でも相当に強い言わば二大巨頭で性欲はオマケみたいな物だと思ってしまう。何せこの二つを我慢ってのは中々に難しく依存とか関係なく必要になるからな、後は我慢もしくは取れない状況になった場合に死ぬのはこの二つくらいだ、性欲は抑え込んでも妙に興奮するとかくらいしか問題は出ないだろうが死にはしない、いや一人もしかしたら死ぬかもしれない人を知っているが、何事にも例外は有るって事かね。
さて食欲を満足させるためにも漁だ、米は炊きたいが取れる魚の種類と量次第だな、まぁ今日も今日とてウゾウゾと泳いでいるからだいぶだろう。
しかしあれだな、まるでお玉じゃくしが固まっているかの如く魚が群れているが仲間意識とか有るのかね、まぁ群れとして行動するのは生物の常では有るし例外は一部の動物くらいだが、俺の記憶とイメージだと魚と言うか海の生物は群れているイメージが強い、例外は居るだろうが陸のソレと比べて比率は低い様な気がするな。
ハゼとタコだけか、まぁ墨巣さんがカワハギ突いてくれたし十分だろう、とりあえず肝和えと炒め物にご飯って感じにしようかね。
先ずは土鍋で米を炊いて蒸らす間にテキパキとタコを塩揉みしたりして下準備を済ましていく、これでまた塩が減ったがまだ大丈夫だと信じたい、とは言え優先順位付けないとだな。
とりあえず警戒網が1番なのは確定として、薪はまぁ冬越えにはギリギリ届く程度には有るし少なくともバカみたいにを使っても今日明日に尽きるような事はない、干場もとりあえず現状の木に吊るした網でなんとかなるし塩が次点かね。
後は薫製用のチップだが仕込んだ分がそれなりに乾いて使えるか、量としてもソレなりには有るが補充はしたいしな、まぁ干場の後として薪が最後で良いだろう。




