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幻想に

 夕飯を終えてとりあえず一息だ、ほんの2日しか経っていないのに物凄く疲れたのはそれだけ濃かったって事かね、色んな物事を犠牲にしてだがとりあえず目処は立った、後は万事が上手く行くように祈り、動くしかない。

 残念ながら祈ったところで気休めだからな、どれだけ祈ろうが最善手で動こうがトラブルは勝手にやって来る、俺はチェスをやっているつもりでも相手はいきなりボクシング、しかもなんとか対応した頃には今度は剣道とかになるような常に相手の土俵に立つという地獄のような戦いだ。

俺にできるのは対応しつつ次のルールを予想して準備する程度だ、それも外れたら新たに対応してだ、それに文句を言おうにも誰も聞いてくれないし聞いてくれても対処はしてくれない。



 若干ながら疲れを感じるがやはり病み上がりってのが響いているな、それなりに体力を消耗した状態で動いたから回復が間に合っていない。

 それでも警戒網が完成するまでは休めない、まぁ材料は潤沢だし二人でだ今日には完成するだろう、問題はそれでも安全が確保したとは言えないって事と、何より根本的な問題が残ったままって事だな。


 何時ものように準備を済まして漁に向かう、そろそろ焼き干しの交換も考えないとだが明日からにしよう、流石に薫製はまだ大丈夫だろうが念のため片すかね、早め早めに手を打って布石を置いてトラブルに備えるとしよう。

 テキパキとサイフォンで水を抜きつつ竹を引き上げる、少し離れた所では墨巣さんが推定で四代目となる竹銛を構えて海に目を光らせて魚影を探している、あの技術が手に入るなら食料確保もそれなりに楽になるのかね。

まぁ少なくとも多様性は出るか、後は量が増えるから心の余裕もかなり生まれる、まぁ練習したところでどうにもならなかったし諦めた事だ、適材適所で墨巣さんは銛、俺は水抜きと考えよう。俺が銛で魚を突けないように墨巣さんは水を無駄なく抜けないだろうしな。


 タコとハゼ、それに久々のウニか、ウニに関してはそろそろまた時期外れになりそうだから期待薄だが久々の味ではある、そう言えば贅沢に新鮮なウニを山と乗っけたウニ丼とか一度もやってないな、今更だが物凄く残念でならない。

 新鮮なウニ山盛りの丼とか普通に買えば幾らになるのか考えたくもない、仮に漁協とかで買ったとしても千円、いや千五百は覚悟しないとだな、そう考えると物凄く惜しい事をした、シェルター側に移動してほんの少し海で泳ぐ気になれば楽しめたと言うのに、思えば夏なのに温泉やらに力を入れて遊びの部分が全く無かったな、余裕有る生活とか幻想に過ぎないって事かね。

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