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ルーティーン

 とりあえずルーティーンを進めれば多少は回復するかとストレッチやら準備やらを済ませて磯に向かう、すると不思議な物で大幅で無いにしても多少は回復した感じかするから驚きだ、最低の状態から標準にリセットしただけでも元に比べれば大いにプラス、そりゃあアスリートも色々と体を動かすなって納得できそうなくらいに効果抜群だな。

 本職のアスリートである墨巣さんに聞いてみたいところだが陸上、それも100メートル走にルーティーンって介在する余地が有るのかね、例えば砲丸投げとか棒高跳びとかならある程度自分のタイミングを選べるっぽいから深呼吸とか軽く跳ねてからとかできるかもだが位置についてヨーイドンに合わせて深呼吸とか無理だろう、まぁ位置についてのタイミングで軽く深呼吸とかなら可能かね。


 水を抜きながら罠を引き上げてタコにゴンスイにと大漁だな、これなら昨日で減った焼き干しを補充してお弁当分の確保も可能だろう、まぁ少しばかりマイナスにはなるが許容範囲内だし夕飯の漁が大漁なら元通りだ、全くもって問題はない。

 朝食としてタコの刺身とカワハギの肝和えを腹に納めて焼き魚を干しておく、後は夕方に回収するだけで良い、ただそろそろ日照時間とか日差しの強さ的に翌日も干した方が良さそうなんだよな、かと言って夜中も外に出して風干しは朝露とかの問題で無理だろう、別に今までと同じ仕上がりにならなくても言いかもだが経験に裏打ちされた安全性を捨てきれない、病は気からとも言うし下手に今までと違った感触に不安が増して腹を痛めるのは嫌だからな、面倒でも確実性を重視しよう。


「少し聞きたいんだけど陸上選手、特に走る競技の人ってルーティーンとか持ってるの?」

 温泉に向かうまでの暇潰しにとちょっとした疑問を口にしてみる、おそらく聞いたところで半年かそこらで忘れるだろうが別に覚えておきたい訳でもなく、単純に暇潰しで興味本位だ。


「さぁ? 私は有るけど他の人はどうかなんて知らないし気にした事も無いわね、相手がどうであれ走る事には変わりないもの」

「因みにどんなルーティーンか聞いても?」

「別に構わないわよ、私の場合はスターターに足をかける前に体を左右に捩って腕を回す、後は右足からセットするのも決まりの一つね、後は野となれ山となれだけれども集中はできるからスタートで出遅れないわね」


「じゃあついでに聞くが早く走るコツは有ったりするのか?」

「基本的にはイメージね、トップスピードを維持できるのはほんの一瞬だけって言われているのだけれどもそのトップスピード、言わばピークは後半に出すのがベスト、理想を言うならゴールテープを切る瞬間に減速しだす、ただ残念ながらタイミングの問題で最後は惰性をどこまで伸ばせるかになっちゃうのよ、だからスタートからゆっくりと加速して50から70メートルで最高値にそれを可能な限り維持して残り約10メートルを可能な限り減速しないで走るイメージ」


 理論的に見えて意外と精神論と言うかなんと言うか、俺がイメージするならバイクのアクセルかね、ゆっくりと捻って後半に最大、最後は戻して惰性で走るか、しかしコレかなり難しくないか、走っていて体感でそろそろ60メートル付近だなとか思ってアクセル全開にしようとしても次の瞬間には過ぎてる訳だし。

 だからこそ練習して調整するんだろうが恐るべきは目の前の少女はまだ延び盛りって事なんだよな、次の大会は棄権だろうし出場したところで結果は出ないと思うが数年後には世界を席巻しているだろう、現時点で人類最速の少女なわけだが間違いなく記録更新とかやりそうだし。

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