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ハンデ戦

 チェス盤を挟んで白と黒に分かれる、ハンデの一つとして先手である白を譲りゲームスタートだ。

 最初は互いに牽制に近い、とりあえず挟まれないように気を付けながら駒を前後させていく、このルールの場合どちらが先にレベルアップするかで戦局が変わるんだよな、駒を失う上に相手が強化されるのだから慎重にならざるを得ない、ただレベルアップしたらしたでその駒を守ろうとするから狙い目でもある、上手く誘って手早く決めよう。


 このゲームにおいてなら俺の部内ランクは不動の一位だ、守りに徹しつつカウンターと乱戦に持ち込む俺の棋風は不思議とこの挟みチェスにマッチする、犠牲とか囮とか駆け引きとかは俺の十八番だからな、明確なターゲットが存在しないから猛攻の望も攻めきれず、乱戦大好き過ぎる先輩は簡単に檻の中、その他の部員達に関しても俺と同等レベルで虎視眈々の駆け引きが得意な奴は居なかったからな、まぁ普通のチェスだと明確なターゲットが存在するから不動のど真ん中なんだが。


 互いに残りの駒は5、こっちはナイトとルークが3ポーンが2、向こうはビショップ1ナイト1ポーン3、戦力的には向こうが上だがビショップは既に死に体に近付いているし逃げられたところでポーンは取れる、このまま勝ちにいくとしよう。

 ポーンを餌にナイトを討ち取り、そのままビショップを食い散らかして残りはポーンが2とナイトが1、こっちはナイトとルークが勢揃い、数でも質でも上回って一気に優勢だ。

ユルユルと駒を動かしてまた1つを討ち取り残りはナイトとポーンが1つきり、もはや勝負は決したと言っても良いな。


 逃走劇の末にポーンを討ち取り俺の勝利で終わる、ハンデ差で拮抗する場面も有ったが相手が慣れてないから上手く渡れたな、もう少し墨巣さんが慣れれば危うくはあるがまだもう少しばかりはハンデ戦でも圧倒可能だろう、負け越すならビショップとクイーンを解放してしまえば良いわけだし。

 それに今回は省いたが最終的にキャスリングも有りになるんだよな、まぁキングまでレベルアップしないと使えないしルークを残さないとだから相手の駒を最低でも半分は取る必要がある、そこまでしてやる利点は二枚取りとかだが上手くいかないしな、とは言え決まれば天秤は大きくこちらに傾く。

最終的に墨巣さんとハンデ無しキャスリング有りの勝負もしてみたいがボードゲームに興味は薄いようだから無理だろうな、可能性としてはものすごく嵌まってやり込む事が有るなら無くは無いが数年の差が有るからな、好きこそ物の上手なれとも言うが簡単に詰められるとも思えない、中休みと言うかサークル内の暇潰し程度とはいえ10人近くと百戦はやっているからな、まぁ俺とばかりやるなら対俺に特化してというのも可能性としてはゼロでは無いが。

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