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場所選び

 とりあえず砂浜に拾った薪を置いて持ち込んだ焚き付けで着火する、後は焼き干しを軽く炙って楽しいお昼ご飯だ。

 食休みを兼ねて焚き火に良さそうな場所探しでもしようか、ロープや釣り糸は十分に集まっているし板や一斗缶は望めないなら予定を前倒ししてお弁当用の焚き火ポイントだ。


 最低限として3メートルは木々と離れた場所というのが大前提となる、加えて満潮時でも沈まず高波に注意って位置だな、残念ながら川沿いだと木を斬り倒すか枝を払わないとだが海岸線なら余裕で場所を選べる。

 まぁ理想を言うなら据え置きで簡易竈くらいは欲しいのだがそれは望み過ぎというものだ、森の中なら作っても流されたりはしないのだろうがこの辺りに拓けた場所は無いからな、開拓となるとどれだけの時間が掛かるのか考えたくもない。


 さて良さそうな場所となると微妙なところだがまぁここが落としどころだなって感じの場所が見付かった、漂着物ポイントから海岸線を少し拠点側に歩いた砂利浜のど真ん中やや森寄り、波打ち際から数メートル、森から数メートル、惜しむらくは温泉からそこそこ遠いから直通ルート考えてしまうって点だな。

 まぁ昼飯食った場所よりは落ち着けるだろう、あそこは漂着物の近くで燃え移らないかハラハラしそうだし何より岩場でゴツゴツしていた、ここも大差はないが砂利と石だらけで材料的に事欠かないから簡易竈は容易く作れるし崩されてもすぐに補修できる、残念ながら座ってのんびりするには向かないがそこまでこだわると温泉からさらに離れてしまって意味が薄れる、とりあえずお昼を食べてすぐさま漂着物拾いや拠点への帰還に移れる場所ってのが理想で温泉に近い方が都合が良い、これ以上拠点寄りとなると開拓も面倒になってしまうしな。

かと言って川を渡って向う岸となると移動が面倒過ぎる、流石にまた橋を作ってというのも嫌だし多少の問題には目を瞑る必要もある。そもそも贅沢を言えるような状況ではないのだ、ある程度条件が揃っているだけマシだろう。


 さて、とりあえずこれでやれる事は無くなってしまったが同時にスマイリーも温泉から離れただろう、その証拠に森の方からカザガサと何かが近付いてくる音がする、かなり近いし距離がどんどん近付いている、もはや逃げるにしてもどうしようもない。

 果たして現れたのはこんにちはって感じでご近所さんなスマイリーだ、もはやゴリラっていうより近所に住むオッサンってくらいに見慣れた存在はそのあだ名を体現してニヤッと微笑みを浮かべ嬉々として現れたって感じだな。

1日で二度ともなると本当にご近所さん感覚で毒気も何も抜けて危機感も何も無い、一度目が裸の邂逅だったってのも有って銭湯でスレ違いその後に寄った飲み屋で会ったってぐらいに当たり前のような雰囲気すら流れている。

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