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固い

 さて今日も漁からスタートだが道すがら休暇の予定について話しておこうか、まぁ何時かは、と言うか早ければ今月中にでも時間が余って余って毎日温泉に出向いても余暇を潰せないくらいに時間が生まれるから今で、正確に言うなら近日中にでなくても良いのだが残った予定を一気に片付けるためだと誰にでもなく言い訳するとしよう。

 しかし今後の予定か、何か作るとするなら食に関係する何か、簡易的な薫製機とかかね。


「えっと、近日中に長期休暇でもと考えているんだけど、具体的には3日くらい体を休めてって考えてる」

「そうね、そこそこ疲れは溜まってきているから良いとは思うのだけれど、でも終わってからでも遅くないし、かと言って一蹴するには後ろ髪がかなり引かれるのは確かね」


 まぁ簡単には決められないと言うか、あの温泉の気持ちよさを知る身としてはダメと断言はできないだろうな。

 少なくとも俺なら飛び付くくらいには魅力的だ、と言うか飛び付くと断言するくらいには溜まってきているらしいな、全く自覚は無かったし今も無いがどうやら俺の状態はほとんど末期に近いらしい。


 穴子と小魚が少しに黒鯛二尾か、昼飯には十分過ぎるくらいだな、とりあえず温泉云々は数日後の休暇のタイミングで改めて考えるとして今日もまた穴堀りだ。

 気のせいかとも思っていたのだが間違いないな、上に行けば行くほどに地面が固い、しかもより深くまで粘土が居座っていて掘っても掘ってもスコップでは歯が立たない。

普通なら雨とかで流れていって下に行くにつれて溜まっていくと思うのだが何がどうなっているんだろうな、しかも掘れば掘る程に締まって行くと言うか硬度が増している感じがする、それこそ杭を打ち込んでも表面を少し削るしかできないくらいに固い。


 杭を打ち込んで少しずつ穴を広げていくがお昼まで掛けて一段がやっとか、それも昨日の時点でそこそこ掘り進んだ状態でだ、これは長期戦になるな。

 お昼休憩を挟んでまた穴堀りだが全く進まない、まるで岩でも削っている気分になるが固まった土なんだよな、物凄く力を込めて握ればボロボロと崩れるのに削り出されて歪な形を保ったままで、まるで竈を固めた時に使ったコンクリート擬きのようだな。

まぁアレは焼き固めているから杭を打ち込んでも、いや余裕で割れるだろうな、焼いているとはいえ陶器より弱いしそもそも陶器だとしても杭を打ち込むまでもなくハンマーで叩けば割れるし。

と言うかハンマーを持ち出さなくても固い物にでも力強くぶつければ割れる、ならば目の前の地面はもっと容易く掘れる、そう思えば気持ちが楽になるな。

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