鶏玉子
さて、この間の続きからを始めるとしようか、相変わらずの穴堀り穴堀りだ、鎚を振って杭を打ち込みひたすら地面との戦争を1日ぶりに開戦する。
墨巣さんと交替で少しずつ穴を広げ深く掘っていく、乾燥がやや足りない感じもするが問題なく掘り進み柱を埋めて土留めを固定し埋め戻して踏み固めてまた一段が完成する。
そうして次の一段に取り掛かりひたすら地面を掘っていく、進むために掘っているのだが掘るために進んでいるような気もしてくる、少し異なると思うが鶏玉子に近いな。
そう言えば先輩が鶏玉子は玉子が先だと言っていたな、進化論を信じるなら種が少しずつ変わる過程で爬虫類から始祖鳥が生まれ鳥になっている、ならば明確に変わった瞬間が何時にしても玉子から生まれるのだから玉子が先だと。
そこからの繁栄で言うなら鳥を重視すべきだとも言っていたが結局は玉子が先、しかし今さらだがチェスサークルが何故こんな会話をするに至ったのか謎だな、まぁどうせ俺のカオス思考と先輩のブッ飛んだ性癖が混ぜ合わさった結果だろうが。
と言うか始祖鳥から鳥に進化したかどうか解らないから微妙だよな、アレは爬虫類と鳥の間ではあるがそのまま様々な鳥に進化したとは思えない、進化のルートは一つとは限らないわけだし。
お昼まで頑張って二段と少し、相変わらず遅々として進まないが午後も使えば七割を越える事もできそうだな。
お昼休憩を挟んでからまた穴堀りだが終わりまで残り僅か、気張っていこう。
掘って掘って埋めてまた掘って、少しずつ作業を進め途中で交替しつつ一段一段重ねていく。
夕方まで作業を続けてようやく七割に乗ったくらいか、この調子なら早ければ3日か4日も有れば一番上まで到達するだろうが天候と体調に恵まれる事を願う。
疲れは強くないから大丈夫だとは思うが最終調整までとなると流石に厳しいだろうな、それでも今月中にはなんとかなるから予定よりは早いのかね。
夕飯の確保のために磯に向かうが作業終了の目処が立ったおかげで気持ち足が軽いな、まぁ残念ながら今の作業ペースが続いたらの予定で徐々にペースが落ちていっているから実質的には最短でも一週間は必要になりそうなんだが、それでも未定でしかなかった予定が明確にはなっている。
体が少し軋む、疲れている訳ではないし筋肉痛なんかもないがまたダメージが溜まってきているのだろう。
早々に作業を片付けて温泉にでも浸かって体を癒したいが残念ながら先は長い、長い休暇を取ってというのも有りだとは思うがその分だけ日程は遅れていくからな。
別に決まった日付までに完成しないとダメ、という訳でもないのだが気が急いてしまう。
効率を度外視し思いきって3日くらい体を休めるのも有りかね、初日で体力を回復して2日目に温泉で体を休め3日目は何もしないで完全回復を狙う。
この先は他に予定も、いや魚を干すために台のような物を作るが1日2日で片付くし急ぐような物でもない、限界が来たと思ったらそう動くとしようか。




