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まさか

 さて、鉄棒は鉄棒で何かに使えるだろうから持ち帰るとして杭も焼き直さないとだがこのサイズだと竹のコップに水を入れれば十分に冷やす事ができるだろう。

 時間的に余裕があるからこの場で焼いても良いのだが拠点に戻ってから夕食の後にでも済ました方が効率が良いだろう、サイズ的にも布で包んで運べるし鉄の棒と違ってリュックやポケットに入れる事も可能なサイズだし。

一応そこで満足と言うか十分だとは思うのだが、念のために漂着物を選別していく。


 少しばかり釘を増やした頃に墨巣さんと合流して拠点に戻るために森の中を進む、鉄の棒が然ほど長くなかったのが幸いしたな、このサイズだと森の中でも邪魔にならないし何より重さが問題になるからな。

 しかしこの棒を何に使おうか、長さ的に柱や梁には心許なく、ならば銛とかに使うには短いし海に投げ込めば沈んで回収不可能だ、武器としてみるなら竹よりは重いし頑丈だから鈍器として有効だろうがやはり短い。

それでも万が一の時の武器としてはかなり良いと思うが間違いなく鉈と斧の方が有功だろう、帯に短し襷に長しを体現したような代物だが何かには使う日が来るだろう。


 拠点に戻って少しだけ休息を取る、ある程度回復はしたと思うのだがやはり若干プラスに転じたってレベルかね、まぁ良しとしよう、どうせ何時かは休息を挟むんだ、遅いか早いかの差でしかない。

 さて、そろそろ漁の時間だがなぜだかやる気が湧いてこない、それでも体を叱咤して無理矢理立ち上り準備を済ましていく、ダラダラと作業を進める感覚は久々だがどうにもやる気が出ない、こういう時は心を無にだな。

とは言え流石に漁の時間を心を無にで過ごすのは危険だ、特にリバウンド中の今はマズイ、移動くらいは大丈夫だが磯に着いてからは集中していこう。


 相変わらずハゼがやや多めだな、とは言えようやくリバウンドが抜ける気配がしている、墨巣さんの方はスズキか、もう俺は驚かない、例え墨巣さんが鮫を突いたとしてもそういうものだと思っている。

 だから動きの早いスズキを突いたとしても俺は全く驚かない、むしろ凄いと称賛してしまうな。

しかしスズキか、最後に食べたのは就活まっただ中だったから2月か3月辺り、ざっと半年ぶりの魚だな、前は鶴子がよく釣ってきたからそれなりに見慣れたと言うか食べなれた魚だったのだが『人生どうなるか解った物ではない』なんて言うけどマジで解った物ではないな、こんな事になるなんて全く予想していなかった、マサカマサカの連続で今ここでこうしているわけだし。

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