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さて、問題は鉄棒だが灰と燃え残りの中で赤熱しているかとも思ったのだが流石に燃え残り程度だとやや赤い気がするって感じだな。
とは言え素手で触ると大火傷だ、木の枝で慎重に転がして川に浸ける、瞬間にジュっという水が沸騰する音が聞こえたがすぐに消えて表面に着いた灰が川の流れで取れていく。
とは言えまだ熱いだろうし水じゃなくて温泉だしな、本格的に焼き直すのは拠点に戻ってからだ、とは言えアッチはアッチで川沿いに焚き火をできそうな場所なんてないし、となると拠点で焼いて水をぶっかけるくらいしか方法がない、まぁ面倒なんて言っていられないしやるのだが。
そろそろ冷めただろうと判断してまずは指先を慎重に触れるか触れないかの所に近付ける、問題ないと判断して軽く触れてみてようやく安心して掴んで引き揚げる。
とりあえず表面の錆は綺麗に消えたな、これなら余裕で使えるだろう、まぁ流石に長いから半分、いや四分割はした方が良いだろう。
流石に50センチは扱い辛いし下手に使うと曲がってしまいそうだし、まぁ半分でも良いのだろうが手元で使いやすいとなると25センチより12.5センチの方が容易く扱えそうだ、まぁ目測だから正確な数字ではないのだが。
最大の問題はどうやって切るかだがワイヤーソーで頑張るしかないよな、太さはそれほどではないから最悪の場合は中ほどまで切って梃子を使ってへし折るしかない。
まぁかなりの時間を使う事になるだろうな、一斗缶で相応に消費したワイヤーソーを使い潰しても切れるかどうか解らないし、間違いなく数日は必要になるだろうな。
と言うか切れない可能性の方が遥かに高い、最悪の場合はこのまま頑張って折り曲げるなりして使うしかない。
一度墨巣さんと合流して俺はもう一度漂着物に、彼女は温泉にと別れて行動だ、とりあえず必要な物は手に入っているがもしかしたら墨巣さんが温泉を楽しむ1時間足らずの間にもしかしたら更に優れた何かが手に入るかもだしな。
まぁ鉄棒より優れた何かが見付かるとしたならもう少し短い奴とかかね、もしくはバールとか流れ着いていたなら間違いなく優れていると言える。
ひたすらゴミを掻き分けて使えそうな何かを探してみるが流石に見付からないな、とは言え釘はそこそこ集まってきているし小屋を作る時に十分に足りそうなくらいの量が貯まっているな、まぁ建築物は竹だから残念ながら打ち込めばそこから割れる可能性が高くて使えないのだが。
ゴミの山をほんの少しだけ片付けて使えそうな物として謎の大型釘が手に入った、釘と言うか杭かね、長さが10センチ程度で2センチ四方の四角錘、何に使うんだと聞きたくなる代物が手に入ってしまった。




