第三
相変わらず雑多だな、その中からペットボトルを見付けては検分して仕分けていく、とりあえず穴の空いてない物を集めて置いておくが水を入れてみないと解らない部分もあるがサイズも形状もバラバラだが少しずつ集まってきた。
しかしマジでなんでも有りと言うか雑多だな、普通にお茶とか入っていたような物に柔軟剤とか入っていたような物、海外の物も有りサイズも業務用だろと言いたくなるような物まである、ペットボトルだけでこれでブイやら網やらロープやらその他よく解らない物までゴミゴミと。
墨巣さんと二人でもこの山を切り崩すのには移動を考えれば3日は必要だろう、しかも日々新たな物が流れ着いて消えていく、終わりなき戦いと言うか作業になるな、まぁ全て切り崩すつもりは毛頭ないが集めた物が駄目ならそれも已む無しという奴だ。
幾つか水を容れると漏れる物、と言うかそっちの方が断然多いな、それでも大丈夫な物が五つは見付かった、墨巣さんが見付け出した分を合わせて八つ、その中で大きな物を二つ選ぶ。
これで拠点に戻れそうだ、と言っても残りの作業を考えると今日中に薬を撒くのは不可能だな、どう頑張っても1日掛かりの大仕事になるだろうし明日に移す以外にない、もっと早く思い出していたならこんな事にはならなかったんだが、とにかく材料を揃える事はできた、明日は朝から動き回るとしよう。
成果を手に拠点に戻り川に向かう、とりあえず使う前に中を洗っておかないと海水とか汚れとかに薬が反応してしまいそうで怖い、水で満たしては捨てて、半ばまで満たして手で蓋をしながら振ってバシャバシャと洗う、これでとりあえず綺麗にはなっただろうし後は如雨露擬きを作れば明日への備えは完了だ。
竹に穴を空けつつ失敗したなと後悔しか生まれない、あの穴の空いた容器を持ってきていたらこんな手間は必要なかったというのに視野が完全に狭くなっているな、少し落ち着かないと大事なところでヘマをやらせてしかねない、一度深呼吸からだ。
慎重に穴を空けて準備はほぼ終わったと言って良い、後は稀釈と散布だけだが稀釈に関してはある程度は誤差の範囲内だろうが分量通りが最も効果的な筈だ、薄いと効果は弱まるだろうし濃いと強まるだろうが興味も強く引くだろう、過ぎたるは及ばざるが如しと言うし今のうちにある程度計算しておこう。
キャップ一杯が20cc、一応5cc刻みで線が引かれているから最低でも2000cc、最も大きいペットボトルの容量が約4リットルだから10ccを加えればちょうど良いか、撒く範囲を考えると何度となく川を往復する必要があるがそれを面倒がる事はないな。
とりあえず警戒網の外に撒く感じで良いだろう、言わば第三の警戒網、目に見えず音もしないが最も効果的な奴を第一の壁に、相手を驚かす第二、俺達に接近を知らせる第三、まぁ第三まで来たらそれはもはや手遅れなんだが。




