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贅沢

 多目に捕れた小魚を処理して焼いては干す、もはや流作業と言うか工場とかで次々加工されていくが如くだが丁寧に手作業で続けていく。

 残念ながら今日は穴子もウツボもカワハギもクロダイも無しだから朝飯はないが気にはならないな。

基本的に朝飯は食べない日の方が圧倒的に多いし、何より今日はほぼ休暇みたいな物だから腹を満たす必要もないしな。


 とりあえずお昼ご飯を挟んでから温泉の方が良いし移動を計算しつつ時間を潰すとしようか。

 とりあえず旧拠点の竹を運び出していく、ルートの入り口に竹を積んで坂道を階段に整備するための材料が揃っていく、とりあえず下から順々に作っていくがそれに備える意味でも今日はしっかりと体を休めよう。

何度となく往復して全ての竹が森の中に積み重なっていく、これだけ有れば最上段まで持ちそうだな、まぁ足りなくても竹林が近いからって昨日も思ったな。


 まだ少し早いがまぁのんびり歩けば頃合いだろう、散策と言うか森林浴を楽しみながら温泉への旅路って中々に豪華な道だよな。

 山奥の秘湯巡りとかそんな感じのイメージだな、川湯で無人島で森を進んでとなると日本が有数の温泉大国と言えども二つとないくらいに珍しいんじゃないかな、川湯だけなら幾つもある、無人島もそこそこ有るだろう、森を抜けてどころか山奥になんて秘湯も有るだろう、三つ揃うとなると流石に日本で一つだろう、世界的ならもう一つくらいは有るかもだが。


 のんびり歩いたおかげで到着する頃にはお昼時にちょうどよく、お弁当として持ってきた焼き干しをモソモソと食べて腹を満たす、今回も俺が先に浸かってその後に墨巣さんで良いだろう、湯冷めをするような気温ではないが念のためだ。

 手早く服を脱いで川の中に体を沈める、温かさと緩やかな水の流れに疲れが溶けていくようだ、川底の砂利も足裏を適度に刺激して相変わらず最高に気持ちいいな、体がある程度温まった所で洗髪して溜まった汚れと皮脂を流してしまう、一気にサッパリしたところで体も洗い、無精髭も綺麗に剃っておく、鏡がないから完璧じゃないと思うが伸ばし放題よりは身綺麗だな。

手で触ってほんの少し残った物がある程度なら良しとしよう、ジョリジョリと言うかそんな感じの感触がそこそこ有るがこれ以上無理に剃ろうとすると鏡なしだと怪我をしそうだし諦めよう。


 そのまま体の芯まで温めて疲労を湯に溶かして流してしまう、なんと言うかこれってものすごく贅沢な時間の使い方だよな。

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