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無為無駄無益

 竹を切り倒して枝葉を落とし何時ものように放置しておく、残念ながらこの先使う予定が全く無いのだがもしかしたらのためにというのはあまりにも徒労感が凄まじいな。

 まぁその程度の徒労覚悟は有るが面倒ではある、どうしたって『やらなくても良いだろう』と心の中の思ってしまう、その心の内の相反する想いとの兼ね合いは難しい抑え込めるような物ではない、単純にそういうものだと受け入れるでもなく、深刻に考えるでもなく、すぐさま忘却の彼方へ投げ込むのが正答だと思っている。


 さて残りの時間は休息かね、地面のコンディションはまだ最悪だし、予定もない、のんびり過ごすしかないな。

 とりあえず久々にチェスでも打とうと墨巣さんを誘ってみたのだが断られた、なんと言うか墨巣さん用の暇つぶしグッズを送ってもらった方が良さそうだな、これから先は今までと違って日々をただ過ごすだけの毎日になっていくだろうし下手をすると心が折れるぞ。

好奇心は猫を殺すが無為と暇は精神を壊す、本一冊、サイコロ一つ、なんでも良いから暇を潰せる物があるなら1日2日を無為に過ごしても耐えれるが散歩以外に何もない生活が一月も続けばかなりキツい。

衣食住と報酬を確保するから図書館で1年過ごせと何もない真っ白な部屋で一月過ごせなら俺は前者を選ぶだろう、まぁある意味此の島は真っ白な部屋のような物だが前提からして違うしな、衣食住は保証されないし真っ白な部屋と違ってやるべき事が多いし。


 まぁ最悪墨巣さんとしりとりで時間を潰すという無為を通り越して我に帰れば『何やってるんだろう』となる事確定の方法もある、まぁそうなったら末期も末期、早々にリタイアしないと後々が大変になるぞ。

 とは言え墨巣さんの状況が片付かない事にはここを離れられない、最低でも落ち着くところに落ち着くまでは無理だ、彼女の両親が捕まるまでは無理だしそれが済んでも裁判には数年掛かり、残念ながらしばらくは身狭な思いしかしないだろうが少なくともこの島に居る数ヵ月は安心して過ごしてもらいたい。

過ごしてもらいたいが外敵が来そうでゴリラも熊も居る、今さらだがあの時の墨巣さんの判断は時期尚早だったよな、ゴリラは知っていてもここまで御近所さん感覚で出会うとは思っていなかっただろうし熊に関しては話題にすらなっていなかった。

ここまで歪で異常な状況だと島よりマンションの一室とかの方が安心かどうか解らないが安全ではある、少なくとも命の危険はないし食の心配もない、ただ自由に動き回れないからストレスは溜まるだろうな。

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