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旗振り

 一通りの作業を済ませてから拠点を目指して歩き出す、しかし残暑が続くな、もう九月も終わる頃だと言うのにまだジリジリと暑く夕方でも汗でシャツが貼り付いてくる。

 年々猛暑は酷くなっている感じがしてしまうがこの夏はかなりキツかった、クーラーがないとここまで夏って厳しいんだな等と改めて心底理解して、と言うか川から近く風が抜けやすい拠点でさえ日中はサウナのようだった。

と言うか今もそうか、まぁここ最近に関しては温泉が近い事も理由の一つなんだろうが、それでも暑い。


 南国ってここまで暑いのかね、昔数日だけ旅行で沖縄に行ったくらいだから比較できないが少なくとも岐阜よりは暑い。

 それに日焼けも凄いな、俺も墨巣さんも真夏の小学生か高校球児のように真っ黒に日焼けしている、基本的に木陰の中での作業が多かったと思うのだがそれでもこれか、南国って凄いな。

いやしかしここって確かに岐阜よりは南だけど南国って言うのか、岐阜より九州より南だけど沖縄よりは北、種子島とほぼ同じ緯度、と言うか北半球だし沖縄も南国って言うのかね、いやハワイとかも、いやハワイは南国っていうより常夏の島か。


 無駄にカオスな思考で無意味な事を考えている間に拠点までの道のりを踏破して装備を入れ替える。

 さぁ漁の時間だ、集中していこう。


 タコとウツボに小魚が少しか、まぁ何時も通りだな、墨巣さんは坊主だが朝のアジを炙れば十分だろう、サイズ的に早めに食べた方がいい気もするしちょうどいい。

 テキパキと調理を進めていき今日はタコのから揚げ風にウツボの煮付けと小魚を焼いてアジを炙る。

衣がないから醤油なんかに軽く浸けて素揚げだが、と言うか揚げ焼きなんだが美味しいんだよな、タコって本当に万能と言うか煮ても焼いても揚げても美味しい、いやタコに限らず大抵の食べ物はそうか。

煮ても焼いても揚げても食べる事ができないって毒でもなければ、まぁあるか臭みとかそんな部分でどうやっても食べる事ができないものは有るだろう。


 さて明日は定期報告か、今回は温泉までの開拓についてって感じだがそれ以上は何もないな、むしろ向こうの進捗具合を報告してもらう日になるだろうな。

 そろそろ何かしらの動きが有れば良いのだが、それが善きにしろ悪きにしろ取っ掛かりにはなるしそれを機転に雪だるま式に物事は動いていってくれるなら上々だ。

向こうと違って旗振りとなる祖父は踏んできた鉄火場の数が違う、数世紀ぶりの天運持ちなんだ修羅場も相応に踏んでいるし乗り越えている、サポートする親父も医者としてジャンルは異なるが命のやり取りしてるしな。残念ながら足掻いたところでどうにかなるような一族ではない、世界でも有数の厄介な一族と関わってしまった、その瞬間から向こうの敗北は決定している。

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