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 特に何もない砂浜だな、ビーチチェアに寝転がって日焼けを楽しむスマイリーでも居たなら驚愕のあまり目玉と心臓と魂が飛び出ただろうが動物の足跡すらないただの砂浜だ、見える範囲で植生に変わりはなく、残念ながらタンポポが群生なんて事もない。

 とは言えこれでまた一つ情報が手に入ったな、まぁ価値が有ったかと問われれば微妙なんだが、少なくともオカシナ夢を見て楽園があると後先考えずに川を渡るような事はなくなったな、どれだけ追い込まれてもそんなバカをやらかすつもりはないが。


 とりあえずこちら側の状況は理解できた、若干以上に面倒だが警戒網もなんとかなりそうだ、少なくとも森の中にオカシナ痕跡はないし安心して作業が可能となる。

 とは言え材料が揃わないと話にならない、まだまだ竹もロープも運ばないとだし、一先ずはそちらからだな。


 さて再度川を渡ったところで、時間にやや余裕はあるし漂着物の選別か鳴子作りか、どっちを優先するかね、安全な作業のために鳴子か、それともスムーズに作業に移るための材料集めか。前者だな、材料集めは大事だが安全は何より重要事項だ、石橋を転ばぬ先の杖で叩いて渡る、スキだらけで効果が薄くともほんの僅かな可能性を潰すために動くとしようか。

 竹を切り分けて割って組み合わせて、持ち込んだ分を全て加工しても足りないだろうがどうせ残った時間を使ったところで全てを加工するのは無理だ。


 一通りで切り上げて拠点に戻る、しかし遠いな、かと言って作業中に野宿で夜を明かすには場所が悪い、開けている場所なんて川沿いくらいで、七割岩場続きでテントなんて張れる筈もない、森は鬱蒼としていて開けた場所はないし漁を行うのに手頃な磯もない、住環境が悪い上に食料事情までとなると流石にな、一泊くらいなら我慢できるかもだが連泊はゴメンだ、仮に拠点に良さそうな場所があったとしても食料の問題が片付かない以上はどれだけ温泉が心地よくとも答えはNOだ。

 残念ながらこっちに拠点を移すのは作った薪干場や竈を無視しても現実的ではない、漁等の面を見ても俺が知る狭い範囲の中で最も適しているのが今の拠点となる。

次点が旧拠点、その下にシェルターだろうな、と言うか水を得る必要があるからどちらにしても無理だよな、浄水器は温泉非対応だし、毎日毎日水辺まで2時間歩くとか無駄すぎる、なんと言うか勿体ないな、と言うより今の拠点が満たされ過ぎている。

漁場はこれ以上ない好条件で近く、水辺までも近い、何かを作るのに必要な竹も近場に生えている、残念ながら漂着物が流れ着くポイントまでは遠いが逆を言うとマイナス面はそれだけだ。

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