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温泉

 さて、ようやく温泉の真価を試すときが来た、流れ行く湯気立ち上る川というそこそこレアな光景だがとりあえずロケーションを改めてチェックだ。

 水温は俺にとっての適温である40℃くらい、川幅はざっと1.5メートルくらいか、深さは深いところで50センチ、川底は砂利と砂、川岸は土と砂って感じか。

必要になるのは肩まで余裕で浸かれる深さと足を伸ばせる広さだな、幸いにして砂利なら掘れるし広げるのも難しくはない、多少と言わずに手間は掛かるが不可能ではないのだ。


 具体的な案としては川岸を掘ってスペースを作ってかけ流しって感じかね、必要になるのは土止め用の杭と板に大きめの石か、杭は竹があるし板は流れ着いた物が少しはあるし間違いなく今も流れ着いている、最悪竹を割って使えるし大丈夫だな、石に関しては流石に近くで調達するとして穴堀りだけが問題だな。

 湯船の深さを60センチくらいにするとして杭を固定するなら1.2メートルは掘って埋め戻すか、しかも仮止めの土止めも必要になるし面倒だな、横幅は50センチで良いとして縦はどのくらい必要何だろう、寝転がる訳でもないし爪先から腰までとしてえっと80センチもあれば良いか、墨巣さんに合わせるにしても身長そんなに変わらないし、と言うか俺より低いのに腰の位置ほぼ同じって墨巣さんの足が長いのか俺のが短いのか、なんと言うか悲しくなってきた。

自らの体型は誇れるような物ではないしナルシストでもないがそれでも悲しくなってくる、残念ながら鍛えてどうにかなる問題でもないし天性の物だ、と言うか墨巣さんに関しては肉体美という面で勝てる筈もない、贅肉にこそまみれていないが腹筋はウッスラでも割れていないし開拓で多少太くなった気がするが腕の力こぶは平均並だ、対して墨巣さんは腹筋は割れているし豹のようなしなやかな筋肉を持つアスリート、比べるまでもないな。


 とりあえず墨巣さんには離れてもらい、服を脱いで爪先から浸けていく、温かいなぁ、そして川底の砂利が足のツボをいい感じに刺激してきている。

 当たり所でそこそこ痛いのだが不健康を突き付けられた気分だな、しかしかなり気持ちいいし本格的に湯船を作る時も砂利を敷き詰めるかね、座って浸かるとは言え出入りの時に足裏を刺激して気持ちいいだろうな。

そのまま深いところまで進んで体を浸ける、流れが緩やかだから泳ぐ必要もないが風呂って感じはしないな、それでも湯の温かさが体の疲れを川の流れに乗せていってくれているようだ。

さて普通なら怒られそうだが川の中で体を洗う、流石にお湯だと泡立ちが違うというか、気のせいかもだが何時もより汚れが取れる気がするな、洗髪の方も皮脂がお湯で流されるからか泡立ちやすいし、と言うか自然に優しいという触れ込みとはいえ、こんな事やってたらマジで怒られるな。

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