表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
438/1039

完璧の歪み

 筋肉痛もスタミナ切れも残火レベルって感じだが燻ってはいるか、何かしらの燃料を注ぎ込んだらいい感じに燃え上がりそうだな。

 天候は良好その物だし、とりあえず昼飯の確保をしてから今日の予定を考えよう、それこそ午後くらいまでのんびりってのもアリだし、一通りの作業でどの程度の変化があるかの指標にもなる。


 何時ものように漁を済ませるが相変わらず焼き干しメインだ、それほど気合いは入ってくれない、嫌いというわけでもないのだがやはり新鮮さを求めてしまって食欲は沸いてこない、かと言って無駄にしたり捨てたりと言うのは祖母の教えに反する。

 拠点に戻る頃には燻っていた火種が蝋燭の火くらいには燃えてきているな、スタミナは問題ではないが筋肉痛が地味に体を支配していて動かせなくはないが精細は欠くな。

さて、精細さは求めないし必要ないが、間違いなく効率は最悪だな、それこそ現場に到着する頃にはテンションも下がって、問題ないはずのスタミナも再加熱してきそうだ、ここはもう勇気ある撤退として少し様子見といこう。


 テントに引き込もって休むしかないわけだが、墨巣さんはどうなんだろうな、スタミナ的には俺とは比べ物にもならないくらいに有るだろうが、かと言って距離的に一人で作業ってのもマズいし俺が付いていって見続けるのもオカシナ状態となる。

 申し訳ないが付き合ってもらうしかない、本当に情けない限りだがスタミナの絶対値が日々減少して回復も遅く、何より肉体が弱っている、残念ながらこれが限界だ。


 お昼ご飯が済む頃にはマシになっているという淡い期待は露と消え、相変わらず筋肉痛が燃え上がっている、我が体ながらここまで弱いとは情けなさを通り越して呆れすら下に置いて、もはや称賛の域だな、当然ながら皮肉となるが。

 この体たらくはクソッタレと叫びたい気分だな、自分の意思でどうこうなる問題ではないとはいえ、根性でどうにかはできるのだろうが間違いなく後々に響いて最悪の結果しか呼び寄せない。

明日を考えるなら休みしか手が取れないが納得は全くできない、やる気はあるのに何もできないというのは気分が悪い。


 なんと言うかストレスが燻ってくるが抑え込まないとだな、変にスタミナを消費してしまうし徒労にも程がある、まぁ抑え込むのにも体力を必要とするというか、効率を優先こそすれ、完璧主義者というわけではないが完璧を求めるとこうなるんだよな。

 合理主義と完璧主義の弊害だろうな、多少の無駄を良しとする器量と度量を持ちたいものだ、我慢や諦めとも違う、受け入れるという強さを俺は持った方が良いらしい。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ