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新たな壁

 とは言え流石に温泉からこの海への道まで一気にというのは無理だろうな、比較的移動しやすいルートを探しながらだと八割も進めばお昼ご飯時になりそうだ、何より想定していなかったからロープを持ってきていないし十分に装備を整えてからだな。

 とりあえずスタート地点を整える必要もあるし焼け石に水程度にしかならないが取りに戻る間、墨巣さんに頑張ってもらうとしよう。


「とりあえずこの辺りを切り開いてほしい、俺は一度戻って装備を整えてすぐに戻るから」

 そう言い残して急ぎ足て坂を登り、橋を渡り森を抜けて拠点に戻る、自分のテントの中から持てるだけのロープを抱えて来た道を戻り再び墨巣さんと合流だ。


 流石にほとんど違いはない、と言うか、ほんの数本とはいえ枝を切っただけ凄いな、ロープを抱えてだから多少は時間が必要になったとはいえ十五分も経っていないしそこまで進むとは思ってもいなかったな。

 さて、早速動き出すとしようか、とりあえず温泉に向かうのは確定として、適温のポイントから可能な限り一直線でと言うのが理想だろう、後は方向と距離だがこれは歩測と感覚だけが頼りだな。

海岸沿いを進み、温泉の流れる川までがざっと10キロ強、そこから温度を確かめつつ適温のポイントまで2キロに届かないくらい、スタート地点まで直線でざっと12、いや13キロくらいかね。


 だいたいの方角を決めて森に分け入る、この辺りはまだ鬱蒼としたって感じじゃないな、温泉が近いからかね。

 とりあえずロープで目印を付けつつ森を進めば徐々に枝葉や下草が邪魔になってくる、やはり温泉が植生に影響を与えていると見るべきかね、川の近くでも木が生えてるって事は植物にとっての毒性は薄い、それでも温度とかの関係で成長は遅くなるってところかね、とりあえず下草を簡単に掃除しつつ目印を付けながら森を進んでいく。

時おりコンパスで方向を確かめつつ、岩場などを迂回しながらざっと半分は進んだと思うが流石にこれ以上は無理だな。


 お昼までかなり余裕はあるが海岸線まで移動してそこからさらに移動してとなるとここが限界だ。

 とりあえず方向を確認してスタート地点と思われる方向を少しばかり派手に切り開き、ロープを木々の間を通すように縛っておく、これで万が一にも中断で方向を見失うなんて事にはならないだろう。

そのまま今度は海を目指して歩みを進めて、おおよそ一時間程度で海岸線に出た、ある程度拠点に向けて歩いたおかげで距離は稼げたがまだ遠いな。


 遠くとも言えないくらいの中途半端な距離に見える岸壁は間違いなく滝の流れ出る崖の部分だな、しかし地形的になんて呼ぶんだろうか、突端ではないから岬ではない、窪み気味だから入り江の一部って感じなんだろうがもう少し地理について学んでおけば良かったな。

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