鋭気を
再度橋を持ち上げて所定の位置にセットする、そのまま柱と橋、近くの木と橋を結んで固定していく。
後は調整くらいだが特に改良する点は無いんだよな、固定したロープの張り具合と位置くらいか。
実験も兼ねて何度か橋を渡りながら位置を調整し、改めて固定して張り具合を確かめていく、最後に石を乗せてようやく完成だ。
とは言え予想余韻に浸る事もできず、早く戻って夕食にしないと昨日の昼飯の二の舞だな。
予想よりは早く終わったがそれでも何時もよりやや遅い時間だな、まぁ基本的に早めに準備を済ませてって感じだから今からでも間に合うから焦る事もないが急ぐとしよう。
何時ものように水抜き漁と筒漁を済まして漁果はタコが二匹にハゼが少し、ウニが4つか、さらに墨巣さんがカワハギだし十分だな。
今日はタコとカワハギをシャブシャブに、タレはめんつゆと肝を合わせて、ウニは焼きでハゼも焼いて、タコの一部をぶつ切りにして塩焼きに、これで夕食の完成だ。
なんと言うか相変わらず魚介だけという点にさえ目を向けなければ料亭で出されて万単位が飛びそうな食事だな、高級料亭で取れ立ての魚を使ってとなれば旬や産地にも依るだろうがこれと同じ食事なら一人前で二万は固いかね、行った事無いから値段は適当ではあるが大きくは外れないだろう、ああいう場所は素材だけでなく技術やサービス、あるいはその空間自体が価値を持つし夕飯ならそのくらいは行くだろう。
夕食を美味しく頂いてテントに引きこもる、しかし予想より早く全ての作業が終わったな、一部は明日に持ち越すと思っていたのだが予想外に作業が進んだおかげだな。
とりあえず明日の体調にもよるが開拓を進めるとして、おそらく休暇だろう、とは言え問題はまた一つ片付いたし新たな壁も見えた、後は乗り越えるだけでその次の壁は未定で、仮に階段を作るにしても大きな壁とは言えず、そのまたさらに先となると完全に真っ白だ、先々を考えても仕方がないがこの島に来てから、あるいは引っ越してからに比べて、かなり見通しは良くなったな。
目覚めと共に気だるさが体を支配する、動けなくはないが地味に辛いしここはやはり休息だな、洗髪や水浴びにお湯を使って体を拭いとサッパリする一日と洒落混もう、幸いにして外を見る限り雨は降っていないし。
何時ものように朝の動きを淡々と行う、この一連の動きも漁まではほぼ流作業に近いな、流石に漁は集中する必要があるから外れてはいるがやはり流作業の体裁に近い、緊張感は常に持ってはいるが残念ながら慣れの怖さを幾度となく感じてしまってはいる。




