設置
食休みを挟んで作業再開だ、完成まで持っていけるだろうから全力で動くとしよう。
微妙に調整しつつロープを縛っていき、3時間近く使ってようやく橋が完成だ。
さて、設置だが流石に一人だと腰を痛めそうだな、とりあえず墨巣さんを呼びに行ってからにするとして、一通りの流れはまずは渡してテキトーな所に設置、簡易橋を片付けて改めて設置、固定してってところだろうな。
海岸線まで残り数メートルか、予想より苦心しているらしいがかなり進んだな、おかげで歩きやすいし墨巣さんには感謝だな、或いは本格的な開拓として安全に坂を下るために階段っぽく整備するのも有りかね、その場合かなり時間を取られてしまうが暇つぶしにはなりそうか、やるやらないは別として頭の片隅には書いておこう。
墨巣さんに声を掛けて作業を中断してもらい道を戻る、なんと言うか常に森林浴ではあるがこちら側はより深い感じがするな、木漏れ日が少ないというか全体的に薄暗い。
湿気も強い感じがするし拠点回りが適度に手入れされた森ならこちらはジャングルに近い、まぁ程度の差でどちらも鬱蒼とはしているのだが。
しかしこの差は何を起因にしているのかね、可能性としては鹿辺りだろう、彼らの食事である程度間引かれたり普通なら食害とされる程に木の皮を剥ぎ枯れて朽ちてでと言うのが川を挟んでの差となる、まぁ川は完全に二つの森を分けている訳ではなく迂回すれば普通に対岸に移動できるから微妙な可能性ではあるのだが。
無事に建造現場に戻り橋の片側を抱えて二人で位置を調整しつつ慎重に橋を渡る、流石にミシミシ行ってるが頼むから途中でへし折れてくれるなよ、抱えた橋は間違いなく水に浮くから溺れる心配はないがほんの数百メートル先は断崖の滝だ、それも滝壺はまだない岩場へと続くのだから万が一流されでもしたら待っているのは死ぬか作った橋がぶっ壊れる。
橋がぶっ壊れるだけならまだ良いが死にたくはないな、まぁなんとか無事に渡る事はできたからミスって取り落としたりしない限りは大丈夫だろう。
そのまま脇に置いて一息つく、サイズ感もあって実際より重く感じてしまいなんと言うか無駄に体力を消耗したな、橋って認識なのも理由かね、まぁ簀の子やイカダと思い込んだとてだが。
簡易の橋を片付けて、一応検分して見るが特に問題はないな、まぁ流石にこの簡易の物を使い続けるつもりはなかったが十分に使える物だったな。
とりあえずコイツはまた何かに加工するかね、特に決めてはいないが罠の増加、もしくは交換用が妥当かね。




