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将軍と軍師

 何時ものように準備を済まして漁を済ましていく、本日最初の漁果はウツボとハゼか、量も十分だし完全にリバウンドを脱したな。

 さて、今日は橋の建造だな、目標としては半分もいければ上々だろう。


 建造現場に到着したところで作業開始だ、基本は蒸籠や魚籠となんら変わりはなく縦と横で編むように固定していくだけだ、まぁ太さ的に上下にってのは無理だが。

 重ねて縛って重ねて縛って、少しずつ形を作っていく、上部を長い竹で下部を短く切った竹としてかなり細々と固定していく、これで束ねただけの簡易橋よりは強度は高くなるだろうがその分重くはなるから作業としては終わりに近付くにつれて困難になっていって、想像しただけでダウナーな気分だが初めからそんな事を考えていても仕方がない、最悪墨巣さんに手伝ってもらいながらなら余裕だろう。


 ひたすら竹を編み込みつつ、やはりと言うべきか竹が足りないな、とりあえずある分だけで作れるところまで作ったが半分にも満たないし予想より厳しいな、まぁ当初は束ねただけを考えていたから仕方がないと言えば仕方がない。

 流石にここから離れて竹を取りに行くとなると墨巣さんと離れ過ぎるか、大丈夫だとは思うが危険は廃しておきたいし合流して竹運びだな、とりあえずお昼まで運び続ければ量としては足りるかね、足りないならまた取りに行くまでだが。

昨日より進んでいた墨巣さんに声を掛けて竹林を目指す、とは言えまだ半分も進めていない辺り、自然の復元力と言うか生きる力は凄まじいな。


 竹林に転がった竹を抱えて坂を登る、そこそこ転がっているから十分足りる、まぁ足りないならまた斬り倒すまでだが行きあたりバッタリ感は否めないな。

 この生活だと常にそんな感じだが、もう少し計画性とかなんとかならないのかね、一応は予定を建てたりはしているが正直に言ってかなり曖昧で淡く弱い物でしかないし。

残念ながら長期的に計画を建ててはいてもその場その場で対応している事の方が多く、大局を観ての物ではない、即断即決苛烈な将軍には向くが冷静沈着智謀の軍師にはなれそうにもないな。と言うかよくこれでサークル内平均やや上の棋力が有ったな、まぁ防戦に向いてたってだけかね、或いは敗戦必至の戦場に向くタイプかもしれない、その粘り強さとカウンターの悪辣さはカミツキガメの如くと称されたからな。


 まぁ現実は盤面より複雑で、対人のみならず気象から何から絡み合って予測すら不可能だ、一寸先は闇と言うがこの生活だと一寸どころかミクロ単位で闇だな、せめて明日の天気だけでも知る事ができるならほんの僅かな光明になるんだが、住む人も居ない大平洋の沖合いの天気予報なんてやってないだろうな。

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