濃密
改めて考えると俺の周りって奇跡的な名前だよな、親父が健康一番で健一、職業医者だし、となるとソノ先輩も何かあると思うが他者を凌駕するって意味ではあの人程に他者を凌駕している人もいないからその通りか、名は体を表すなんて良く言うが言葉通りってかなり稀有な事例だと思うのだがよくもまぁこれだけ揃ったな。
黒歴史時代なら物語に登場しそうとか思ったんだろうが、いや思ったな、当時は鶴子と昇としか面識無かったけど確かに思ったような記憶が、ヤバい恥ずかしさで頭抱えて足をバタつかせたくなってきた、止めよう、そして忘れよう。
「濃いわね、貴方の周り濃いわね」
全く否定できない、とは言え当たり前のようにそにに居たからな、だからこそ変人吸引機とか呼ばれて居たんだろう、不承不承やなし崩しではなく進んでその場所に居たならそう見られても否定できない。
「まぁ否定はしない、そもそも最たるが我が一族だしな、正直に言って濃さで言うなら俺もかなりの物だぞ、とは言え先輩程ではないと思ってはいるが、アレはもはやそういう生物とするべき存在だからな」
まぁ定義したところで意味はないのだが、あの人に関しては考えるな感じろが正しい付き合い方で、もう少し言うなら基本的に無視が正解となる、ある程度の耐性と慣れをなくしてあの人と付き合うのは不可能で、ならばあの人と麻雀やったり飲み明かした俺も俺で凄まじいな。
まぁ俺と麻雀するためにルール制定したソノ先輩もソノ先輩だが、親の時は役満上がりのみとか俺だけ裏ドラ無しとか、俺と対等に打てるルールだと今でも思う、親父はやくハブられたとか言ってたしその辺りは感謝だが、それを要因にあの変態性を受けるしかないのは業腹だな。
さて、とりあえず拠点側の柱はこれで良いだろう、残った時間だと温泉側も穴堀りが限界かね。
まぁ少しでも進めていこう、ようやく本格的に動き出したんだ、可能な限りで動き回って、ほんの少しでも早く終わらせてしまいたい。
簡易の橋を渡り、マーキングに従って穴を掘っていく、墨巣さんが暇そうだがスコップ一つしかないんだよな、何か別の、枝払いで道の確保とかお願いするかね、海までならスマイリーが出てもある程度の対応はできるだろう。
「済まないが海までのルート確保を頼む、最近全く使ってないし下草も枝葉も成長しまくりだろうし」
夏だしな、枝葉はそこまで急激でないにしても下草はかなり伸びているだろう、橋の完成も3日も有れば可能だろうし先んじて手を打っておいて損はない。
園部凌→ソノベリョウ
ソノベ=ソノバ
リョウ(凌)=凌ぎ
その場しのぎが由来だったりします
三バカはそのまま山登りと海釣りと日暮れを望む
墨巣さんと高田一族は割りとテキトーですが高田一族に関しては名前に一もしくは太の字を入れてます




