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 「聞いた覚えは無いけれど、それより何より話すべき事があると思うのだけれどもどうなのかしら?」

 なんと言うかクールを通り越してドライな口調だな、背筋が寒くなってくる。


 「そうだな、まぁ一つ言っておくなら、基本的に先輩は何時も何時でもアレが平常運転で墨巣さんはかなり気に入られたと言っていい、俺としては馴れるしかないとしか言えないし心底嫌なら向こうから察して離れていってはくれるからそれ待ちだな」

 「その上で、先輩の言っていた事に嘘は無いんだろうな、まぁ俺としては手を出してなかったって部分に心底、本当に良かったと思ってるよ、けっこうグレーゾーンだったからな、それも黒に近い」

そこだけは、本当にそこだけは良かったと言える、あの人と肉体関係とか後々に響くし想像するたけでもゾッとする、数年前の俺を誉めてやりたいが同時に何をどうしてあの人と飲み明かすなんてバカをやったのか膝を突き合わせてコンコンと聞き出したい。


 「つまり、最後の部分も事実だと?」

 なるほど、どうやら考えうる限りの最悪だな、コンプレックスか、これは本当にマズイな、墨巣さんはなんと言うかスレンダー系の美人さんだが、言葉を濁さずに言うとまな板の親戚みたいな胸部だし。


 「まぁほぼほぼ事実だな、昨日の事を受けて真面目にF以上を考えてる、あの人Eとか言ってたし」

 完全に喧嘩を売っているような物だが、いっそ開き直る、残念ながらそこを否定したところでどうにもならないし、肯定したところでやはりどうにもならないのだが嘘を言わず、お茶を濁さないって部分の潔さは必要となる、まぁそんなもの評価に含まれないだろうが。

評価が下がるのは覚悟して事実だけを明確に伝えた方が後腐れがないし、何より嘘の危険性を考えるとやはりこれがベストだろう、まぁベストと言うなら先輩が興味を持った段階で動けば良かったがその場合は最悪戻ってから目の前でとなるからどっちにしてもだ、まだマシな方の最悪だったと思うしかない。


 「貴方の状況を理解した上で昨日の事を無かった事にしてあげたいけれども、それでも言いたい事は言わせてもらうわよ」

 なんと言うか理解が良すぎるね、浮気男に騙されたりダメ男に引っ掛からない事を願ってしまうが場違いにも程があるな、まぁその言いたい事は全面的に受け入れるし肯定しよう、あるいは他人がこの状況を観察していたとしてもやはり軍配は墨巣さんに上がる。


 「最っ低、女の価値を胸で決めるなんてどうかしてるわよ、あんなもの脂肪の塊でしょうが」

 ぐうの音も出ないとはこの事だな、言い返すつもりはないが言葉もない、だがそこなんだな、いろいろとあって最初がそこって事は、いや、やめよう、やめた方が身のためだ。

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