どうやら
まぁ三馬鹿について話してなかったとしてまた明日にでも伝えればいいか、それより何より今は最大の馬鹿への対応だ。
いや、馬鹿と言うより変態、変態と言うより変人か、もしくはド変態かね。
「とりあえず現状報告だが、特に変わりはないな、一度スマイリーと顔突き合わせたけどそれだけだ」
言っててなんだがこれを変わりなくなんて呼べないな、かなりの異常事態だが慣れかね、あるいは毒されてきているらしい。
「ふむ、それはかなりの大事件だとは思うが、まぁ良いだろう、とりあえずこちらとしてはそれほど進展が無いとしか言いようがない、動き回っているが尻尾を掴ませてくれなくてな、残念ながらもう少し掛かりそうだ」
ややお疲れ気味の祖父の声からしてかなり墨巣さんの状況はややこしい事になっているらしいな、その上でソノ先輩まで出てきたなら心中察するな、まぁ代わりに進捗率は高いのだろうし先輩の勘の強さと鼻の良さはまるで天運だ、ダブルチェックにもなるしプラスではある、本人の性質が面倒でウザいって点にさえ目を瞑ればだが。
「あの、具体的に聞いても良いですか?」
そんなおずおずとと言うしかないようにおずおずと墨巣さんが問いかける、自分自身の事だし、自分で何かができるわけでもないがやはり知りたいという気持ちは消せないのだろう。
「あまりお奨めしないがね、とりあえず娘が生きているなら私達の元に返せとのたまっているよ、ほとんど誘拐に近いとね、まぁ幾つか証拠も掴んだし状況も固まってきている、数歩詰めれば解決するだろうが、マスコミも面白おかしく書き立てて正直に言って面倒ではある、幸いにして居場所は解っていないようだがそれも来月まで持てば御の字という状況だ」
「本当にどの口がって感じだよねー、私の知り合い通じて墨巣さんのお友達に釘刺してなかったらもっと大変な事になってたかもね」
相変わらず顔が広いがしかし県も違えば学校も違うのによく墨巣さんの友人と繋がれるな。
「それにしても声も可愛いね、写真も見せてもらったけどかなり良い、あぁもしかしたらそこの後輩に襲われるかもなんて思っているかもしれないけど安心するといい、そこのは酔っ払って全裸で寝てる私にも手を出さないヘタレだし、何よりEカップ以上じゃないと興奮しないっていうほどのおっぱい星人だからさ」
よろしい、つまりどうやらこの馬鹿は死にたいらしい、ならばその通りに息の根を止めてやろうじゃないか、俺が手ずから殺れないのは残念極まるがキッチリ地獄に送ってやるから安心しろ。
「望、ご母堂じゃ足りん、兄貴も召喚していいぞ」
ソノ先輩の天敵の二人、ご母堂とお兄さんは非常に厳格で真面目で心優しきお方であり、娘や妹で困ったなら、と言うか困っていると思うが何か有れば遠慮なく連絡して欲しいと言ってくれており、恩義や貸しを飛び越えたと判断した場合は普通に相談する、それから数日後には憔悴しきりの鬱状態という珍しいソノ先輩を見る事が可能となり一月かそこらは大人しくなってくれるのである。
何をしてそうなるのかは解らないがソノ先輩曰くドMでも快感に変換できそうにもない地獄らしい。




