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可能性の一つ

 途中でお昼ご飯を済ませて食休みだが、さて戻った方が良いのかね、時間的に今から戻ればかなり余裕を持って漁が可能なんだがもう少し進みたい気分でもある、とは言え既に海岸線を20キロは歩いたしな、体力的にも戻った方が良さそうだな。

 しかし東側は何も無しか、シェルターから2時間歩いても森は相変わらずの植生だし川も流れていなければ特徴的な物もない。

無い無い尽くしだがそれでもそれが解っただけで進歩だ、少なくとも有益な何かを見逃すなんて事にはならない。


 引き返すのは良いのだが代り映えしない景色にも飽きてくるな、かと言って森を抜けるのも面倒だし我慢して進むしかないな。

 シェルターを越えて岩場を越えてと3時間近く使って拠点に戻る、流石に疲れたが丸1日歩いた事を考えれば当然だな、これだけ移動するのはかなり久々だし、熊見つけた時以来かね。

今回は何事もなくて本当に良かった、これで猫の一匹でも現れていたなら俺の心はへし折れていただろうな、これを打たれ弱いなんて言う奴が居るなら『だったらゴリラと顔付き合わせろ』と言ってやりたいな、あんなのはもう二度と……いや一度としてゴメンだが。


 残った時間を休んで過ごし鋭気を養うと言うか、明日からはまた石運びだからな、まぁ明日は筋肉痛で休みって可能性もあるのだが。

 とまれ今日の事だ、明日は明日のというのはかなり問題があるようにも思うが予定を建てても崩れる事が多い、可能性の一つとして最悪から最高まで網羅はしないが数パターンは考えてしまう。

基本的にその中でまん中辺りの案しか使わないのだが雨とか極度の疲労感、或いは病気等のイレギュラーに対して無策というわけにはいかないからな。


 さて体の疲労は抜けきってはいないが漁へと向かうとしようか、食べないと力は出ないし回復もしない、保存食はあるがそれは本当に動けない時のためでほんの少し疲れたくらいで手を出すのは違うしな。

 ホースをセットしてロープをとテキパキと無駄なく動き回り鰯が少量にタコか、墨巣さんがカワハギを2匹も突いてくれているから量としては十分だな。

とりあえず今日もまた無事に1日を終える事ができそうで安心した、探索も結局のところナシのつぶてで不安は杞憂に終わったし、本当に良かったとしか言いようがないな。


 タコを炒め鰯を焼きカワハギを刺身に、本日の夕食もまた海産物ばかりだが嘆くつもりはもはやない、慣れではなく諦めの境地で受け流し、それでも食材への感謝は忘れずに存分に腕を振るい美味しく頂く。

 残念ながら文句と言うか愚痴のような物は心の中で出てしまうがそれも受け入れて受け流すだけだ。

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