受け入れる
さて微妙な量とはいえ本日の糧は手に入ったし作業開始といこうか、とりあえず建造現場に向かい斬り倒された木を薪に加工だ。
まずは鋸で適度なサイズに切り分けていく、後はサイズによって手斧で割ったりしつつ薪へと加工していく。
腕へのダメージを考慮して墨巣さんと交代しつつ薪を干場に運び込んだり加工したりと、なんと言うか腕の酷使が酷い気もするがとにかく片付けてしまいたい。
お昼までゆっくり時間を使って全てのを薪に加工し終える、交代しながらとは言えダメージが蓄積していてもはや腕が棒だな。
とりあえず午後は腕を休めたいし蒸籠作りもお休みだな、このダメージだと明日も同じくだろうから探索にでも充てるとしてまずはお昼ご飯だ。
焼いた魚とタコの炒めにクロダイの塩焼きを食べて、後はのんびりと体を休めるとしよう。
しかし暑いな、今日もまた太陽はギラギラジリジリと容赦なく照りつけていて湿気が蒸し蒸しとサウナのようで汗がひたすら流れていく。
適度に塩を舐め水分補給をしつつだがグロッキー状態だな、とにかく暑くてやる気とかテンションとかが削がれていきゼロを越えてマイナスに到達だな。
通り抜ける風邪すら生温く苦行とも思える時間を耐えながら過ごして、ようやく夕方だがまだまだ暑いな、ここのところ雨も降っていないし夏日続きだが大丈夫なんだろうか、とりあえず池の水は変わらずだが大丈夫だよな? 枯れはしないだろうが減ると困る。
とは言え俺に出来る事があるとしたら焚き火囲んで雨乞いの踊りくらいで間違いなく意味は無いだろうな、しかも正しい踊りの方法とか知らないし知っていたとてだ、まぁ夜中に降っていた日とかも有ったし大丈夫だろう。
さて夕飯の糧を手に入れにいこうか、磯に向かいホースをセットしてロープを手繰り寄せてと動き回り、ついでにウニやサザエが転がっていないか確認していく、とは言え既に魚が少ないのが見えてしまっていてやる気は起きないな。
やはりと言うべきかリバウンド期に入ったらしいな、残念ではあるが受け入れるしかないし飲み込んでしまうとしよう。
鰯が少しとタコが一匹か、墨巣さんのクロダイ含めてもやや足りないか、もう一段いっておこう、ホースで水を抜きつつバケツでも水を掻き出していく、さてさて微妙に魚影は少ないが腹八分目には届くだろう。
ハゼと鰯だけだが量としては十分に足りる、とりあえず今晩の糧には困らないから良しとしようか、明日からも多少は大変だがなんとかはなるのだろうが。
これまでがそうだったように手間をかければ糧にはありつける、ナシのつぶてでも焼き干しの保険がある、最悪でも最低ではない。




