表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
390/1039

散髪

 かなりの疲労と暑さによるダメージでもはや漁に行く事すら面倒だが踏ん張りどころだ頑張るとしよう。

 重い体を鼓舞しつつ磯に向かい何時ものように漁を開始だ。

本日最初の成果はゴンスイとウツボ、それにカワハギで相変わらずの突きだな、もはや憧れとかいう段階を越えて畏怖に近い、何をどうしたら竹の銛で水の中の魚を突けるのか、おそらくコンコンと聞いたところで俺では一尾たりとも突けないだろうが聞いてはみたいな、野生の勘とか返されたら困るから聞かないが。


 拠点に戻ってとりあえず水浴びだ、太陽もまだ顔を出したって頃合いだが暑いし既に汗が気持ち悪い、少しサッパリしてからじゃないと作業をできそうにもない。

 池の近くで服を脱ぎ、そのまま水の中に体を沈めていく、これだけで体の熱が一気に冷めて汗腺が引き締まっていく感覚がある。

そのまま頭を洗いつつ汚れを落としていく、一度二度と洗ってサッパリした後そのまま体も洗いかなり汚れも取れただろう。


 そう言えば髪の毛がかなり鬱陶しいくらいに伸びてきてしまったな、来る前に散髪は済ませているとは言え流石に4ヶ月ともなるとな。

 一応医療キットの中に鋏はあるし適当に切るかね、夏も真っ盛りだし高校球児とまではいかなくともかなり短くしよう。

拠点に戻って鋏をテキトーに入れていく、かなりザンバラ髪と言うかハチャメチャでパンクな仕上がりになりそうだが見る人は墨巣さんくらいだしな、あまり恥ずかしさとか感じない、少なくとも笑われたところで傷付いたりするような事は無い。


 「えっと、ちょっと目を離した隙に可笑しな事になりだしているんだけども、私が切ろうか?」

 切り初めて1分足らずでテントから顔を出した墨巣さんによって俺の蛮勇は終わり、チョキチョキと髪の毛が切られていく様を微動だもせずに見つめている。

不器用と言っていたから聞かなかったんだがテキパキと、と言うか迷いなく鋏を入れていく様子は慣れが見えるし鏡がないから現状が解らないし仕上がりも不明なのだが、俺が自分で切るより素晴らしい物になっているのはなんとなくで感じられる。


 「手慣れてるけど経験あるのか?」

 「部活仲間のを揃えるくらいならやってたから、本格的なのは無理だけど簡単にならできるのよ、大会前とか散髪に行く時間も無いくらいトレーニング浸けでどうしようもない時は互いにって感じでね、休息日は文字通り休息してて外に出なかったし」

それはなんと言うかオーバーワークと言う奴では無いのだろうか、まぁ部活のとはいえコーチがそんな故障を招くような事する筈もないか、単純に体をしっかり休めるためって感じかね、それにしても予備日を儲けてしまえば髪を切るくらい大した時間でも手間でもないのたが、追い込みってそんな物なのかね。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ